ロシアのGDP、昨年は3.6%増に回復 実質所得も持ち直し
(VOVWORLD) - ロシア連邦統計局が7日に発表した2023年のGDP=国内総生産は、前年比で3.6%増加し、前年のマイナス成長1.2%からプラスに転換しました。
ロシアの首都モスクワのスーパーマーケットで買い物をする人=AFP/TTXVN |
ロシアのGDPは、財政支出による武器や弾薬の生産に大きく依存しており、これがロシア人の生活水準向上を妨げている問題を隠蔽する要因となっています。
統計局によりますと、2023年の実質可処分所得は、前年比で5.4%増加しました。これに対し、2022年は1%減少していました。
消費需要の主要指標である小売売上高は昨年6.4%増加しましたが、2022年の6.5%の減少を完全に埋め合わせるには至りませんでした。ロシアのウクライナ侵攻に対する西側からの制裁により、貿易が低迷し、多くの西側小売業者がロシア市場から撤退したことが影響しています。
昨年12月の失業率は、前月の2.9%からわずかに上昇し、3%となりましたが、労働力不足の問題は未だ解消されていません。
これらの経済課題は、3月の大統領選挙で再選を目指すプーチン大統領が直面している複数の問題の1つとなっています。(ロイター)