2月27日は「ベトナムの医師の日」です。これは、全社会が医療関係者に対する敬意を表し、医療部門が収めてきた成果を顕彰する機会です。また、公平で質の高い国際基準に達する医療システムを構築し、国民皆保険を実現するという党と国家の最高の目標を明確に示しています。

これまで、ベトナムの医療部門は国連のミレニアム開発目標の実施を含めあらゆる面で重要な成果を収めてきましたが、今後も、2030年までの持続可能な開発目標の達成に向けて断固とした取り組んでいく方針です。

（写真：VOV）

印象的な数字

ベトナムは、山岳地帯や、遠隔地、離島を含む広範囲な医療システムを備え、1万1400か所以上の医療施設があります。これにより、すべての人々が医療サービスを簡単にアクセスできるようになっています。

63の省・市のすべての保健局、および4000か所以上の診療治療施設は電子処方せんを導入し、国家処方せんシステムと連携しています。1万人当たりの医師数は12.5人、 1万人当たりの病床数は32床であり、国民の健康保険加入率は93.2％に達しています。

また、妊産婦死亡率と乳児死亡率の削減に関し、積極的な成果を収めてきました。人々の健康指標は著しく改善され、医療サービスへのアクセスが向上しています。多くの伝染病が制御・根絶され、人々の健康と寿命が高まっています。特に、多くの医師は、心臓カテーテル手術や、内視鏡手術、臓器移植、四肢移植などの先進的な医療技術を成功裏に実施し、世界の最先端の医療技術をマスターしています。

WHO＝世界保健機関のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は次のように述べています。

（テープ）

「ベトナムの医療と健康ケア分野での変化を数十年にわたって見てきて、誇りに思っています。ベトナムの人々の健康が増進していることは明らかであり、特に、ベトナム国民の平均寿命が1945年と比べて15年延びたことは重要です。これは、ベトナムがポリオや、マラリア、HIV、結核など多くの危険な伝染病を抑制できることによるものです。また、社会保険制度の拡大もベトナムが人々の健康を保護するプロセスに役立っています」

（写真：VOV）

最優先課題であり続ける国民の健康保護・ケア

国民の健康保護・ケア・改善・増進は、ベトナムの開発政策における重要な課題とみられています。

昨年、党中央委員会書記局は、新しい状況下での地方レベルの医療システムの完備と質的向上に関する指示を出しました。その後、今年1月には、首相は2030年までの国民の健康保護・ケア・改善・増進のための国家戦略と2045年までのビジョンを承認しました。この戦略は、すべての人々が質の高い医療サービスを受け、安全なコミュニティで健康的に成長できるようにすることを目指しています。

これらの新しい方針と政策に加えて、保健部門は診療治療の質の向上に積極的に取り組んでいます。保健省のダオ・ホン・ラン大臣は次のように述べています。

（テープ）

「人々の健康保護・ケアは、保健部門の神聖な使命です。今後の医療分野の目標は、すべての状況に対応できる強固な医療システムを構築し、質の高い医療システムを構築することです。持続可能な医療システムづくりも最優先課題です」

国家の政策や、医療関係者の道徳、知識、才能、情熱などにより、ベトナム医療部門は地域の首位に躍り出ており、そして、世界の先進レベルに到達することを目指しています。これも、人々の健康保護・ケアが常に、ベトナムの最優先課題であることを再確認するものとみられています。