ベトナム スタートアップ・エコシステムの新たな有望拠点へ
(VOVWORLD) - 国家スタートアップ・イノベーションデー「TECHFESTベトナム2025」が、「全国民参加型スタートアップ•新たな成長の原動力」をテーマに、13日夜、ハノイ中心部のドン・キン・ギア・トゥク広場で開幕しました。
開会式に出席したファム・ミン・チン首相は、党と国家はこれまで一貫してスタートアップやイノベーション、国家デジタルトランスフォーメーションを促進するための方針・制度・政策を打ち出してきたと強調しました。その上で、科学技術、イノベーション、デジタルトランスフォーメーションを「突破口となる中核分野」と位置づけていると述べました。
首相は今後の課題として、ベトナムを「スタートアップ国家・イノベーション国家」へと押し上げ、さらなるテクノロジー分野の“ユニコーン企業”を生み出す必要性を指摘しました。世界の技術潮流に追いつき、並走し、場合によっては先行することを目標に掲げました。そのために、企業や投資家にはイノベーションの中核的存在としての役割を発揮し、技術や新たなビジネスモデルへの投資、スタートアップの育成・アクセラレーションへの参画を求めました。また、国民、とりわけ若い世代には、挑戦を恐れず、考え、行動し、リスクを引き受ける起業精神を発揮し、社会全体でイノベーション文化を育む重要性を強調しました。
さらに、来年のTECHFESTの開催方針については、内容と規模の刷新を進め、地域レベル、国際レベルへと格上げし、国際的な資金、投資ファンド、専門家、テクノロジー大手企業を呼び込むプラットフォームに育てていく考えを示しました。
〈情報ボックス〉
TECHFESTベトナム2025は12日から14日まで開催。これまでで最大規模となり、20を超える大手企業、50の投資ファンド、100以上の支援機関・インキュベーターが参加している。来場者は、東南アジア、東北アジア、中央アジア、中東、北米、ヨーロッパの6地域から集まった。期間中、AI、データ、フィンテック、グリーンテクノロジー、スポーツ・テクノロジー、循環型経済、オープンイノベーションなどをテーマに、20以上の国際会議や専門フォーラムが行われる。
また、ホアンキエム湖周辺の歩行者天国に設けられた展示スペースでは、AI、IoT、ロボット、新素材など最先端技術を一般市民が直接体験できる。ハノイの街が、しばしの間「未来の実験室」となる。