(VOVWORLD) -今年はヒマラヤザクラをはじめ、桃の花が例年より早く咲いています。
トゥエンクアン省(行政再編前はハーザン省)の山間部の多くの集落では、春が本番となる前に、やわらかなピンク色一面に包まれています。
現場の音
ナムピエウ村ナムジック集落は、トゥエンクアン省にあるタイコンリン山に広がる、シャントゥエット茶の中核産地です。苔に覆われた樹齢数百年の茶畑に、今は満開の桃の花が彩りを添えています。
緑一色だった風景は一気に表情を変え、ここに暮らす人々は、季節がゆっくりと春へと移ろうのを実感しています。
現場の音
ホアンサイン・ヴァイさんの家では、朝、近隣の村から訪れた友人が「モンロン茶」と呼ばれる白茶を持参し、共に味わっています。 満開の桃の木のある軒先で交わされる何気ない会話も、今年はひと足早い春と旧正月テトの気配を帯びています。
少数民族赤ザオ族の娘たち |
例年、桃の花は旧正月の時期に咲きますが、今年は太陰暦の閏年、ヒマラヤザクラを中心に開花が早まっています。
(テープ)
「こちらではヒマラヤザクラが先に咲き、在来の桃はまだ蕾の状態です。旧正月ごろに咲くと思います。天候次第で、開花は1か月ほど、それ以上続くこともあります。雨が多い年は短くなります。例年はヒマラヤザクラと桃の花の2種類がほぼ続けて咲き、春とテトの訪れを感じさせてくれます」
岩山が連なるメオヴァック高原では、ヒマラヤザクラの花が長い冬の寒さを和らげるかのように咲き誇っています。
バン・ティ・フアンさん |
地元に住む少数民族モン族の集落では、土壁の家々の間に、鮮やかな桃色の花が映えています。 今年は、一部の村で行われる「早めのテト」と、桃の開花時期が重なっています。地元に住む住民の一人タオ・ティ・フォンさんの話です。
(テープ)
「桃の花がたくさん咲いています。岩と花だけの景色がとても美しいです。早く咲く木もあれば、旧暦3月26日、カウヴァイというラブマーケットが開かれる頃まで咲いている木もあります。花が咲くと、春が来たと感じます」
スリランカ人の観光客 |
ルンクー村でも桃の花が見頃を迎え、多くの観光客を引き寄せています。スリランカ人の観光客は次のように述べました。
(テープ)
「こんなに多くの山々を見るのは初めてです。日本で桜を見たことはありますが、ここで桃の花を見るのは初めてです。数は多くありませんが、とても美しく、多くの人が写真を撮っています。」
村へと続く曲がりくねった道沿いには、ヒマラヤザクラと野生の桃が咲き、黄土色の土壁の家々を背景に、ピンク色の花が一面に広がっています。
家の庭に咲き誇るヒマラヤザクラ |
「世界で最も魅力的な観光村」に選ばれたロロチャイ村では、ホームステイを営む家庭が観光客の対応に追われています。ロロチャイ村で観光サービスを経営しているバン・ティ・フアンさんの話です。
(テープ)
「桃の花がきれいに咲いています。春には菜の花やヒマラヤザクラ、2月には桃や梨の花も咲きます。白い梨の花と赤い桃の花がとてもきれいです。花が満開になると、村はにぎやかになります」
春の訪れとともに咲き誇る桃の花は、トゥエンクアン省の山間の村々にとって、欠かせない風景となっています。
春の花が岩山の景観に彩りを添えるだけでなく、桃の花は人々の心の拠り所でもあります。 今年、早咲きの花のおかげで、その喜びは、いつもより長く続いているようです。