カインホア省山岳地帯、デジタル変革で農産物の価値向上

(VOVWORLD) -ベトナム中部カインホア省山岳地帯の多くの特産果物は、デジタルトランスフォーメーションによって、より迅速かつ広範に市場へ届けられています。栽培業者たちは、QRコードによるトレーサビリティ管理や、農園現場でライブ配信販売などを行い、農産物のプロモーションと消費の方法を変革しています。
カインホア省山岳地帯、デジタル変革で農産物の価値向上 - ảnh 1

ニャチャン市内の高級ホテルロビーでは、ツヤツヤしたグリーンの皮が目を引くココナッツは、来客向けのフルーツカウンターにずらりと並べられています。それぞれのココナッツには小さなQRコードが付いており、スマートフォンでスキャンすると、農場の情報、栽培プロセス、収穫日、輸送方法など、詳細な 情報を知ることができます。これらのココナッツは、ニンホア村在住のグエン・フィ・チュオンさんが所有している5ヘクタールの農場で生産されたものです。ココナッツは農場の主力製品であり、ホテルや観光地に出荷されています。チュオンさんはココナッツ栽培だけでなく、農場観光を組み合わせることで製品の価値を高めています。

カインホア省山岳地帯、デジタル変革で農産物の価値向上 - ảnh 2

チュオンさんは次のように明らかにしました。

(テープ)
「ここのココナッツがメコンデルタのココナッツとどう違うのか、お客様に理解していただくために努力しています。異なる品種を選び、有機栽培を行うことで、品質と風味も変わってきます。テクノロジーは単に販売のためだけでなく、『ココナッツを一杯飲むことで、ココナッツ栽培の文化、ニンホア村、そしてそれぞれのココナッツにまつわる情報すべてを理解できる』という物語を伝えるためにも活用しています」

ココナッツだけでなく、カインホア省山岳地帯の森林緩衝地帯で栽培されるザボンも、革新的な手法により好調な売れ行きを示しています。

カインホア省山岳地帯、デジタル変革で農産物の価値向上 - ảnh 3

カンビン村在住のグエン・ティ・ガンさんは、ライブ配信販売に大胆に挑戦し、農園の現場で直接ライブ配信を行います。消費者は個々のザボンを画面で見ながら、詳しい説明を聞いて注文を確定できます。あるライブ配信では、視聴者数が1万人を超えることもあったそうです。現在、ガンさんは、「ガン・グエン果物・農産物輸出入有限会社」を設立し、毎年、地元農家から800トン以上のザボンを買い付けます。製品には現在、QRコードによるトレーサビリティ、ブランドラベルが付いており、OCOP一村一品の基準を満たし、国内外で消費されています。

(テープ)
「デジタル変革を受け入れ、ライブ配信を増やし、消費者と直接つながるようになってから、いくつかの新たな困難も発生しました。最も難しかったのは、包装、デザイン、そして特に輸送の工程でした。お客様に新鮮で最高の状態の商品を届けるにはどうしたらいいか。これは収穫から輸送、配送まですべての段階を連携させなければならない長い道のりで、私たちは一歩ずつ克服しています」

ドリアンやザボン、ココナッツといった特産果物は、これまで主に仲買人を通じて消費されていましたが、今ではオンラインで直接消費者に販売され、電子商取引プラットフォームに掲載され、デジタルプラットフォームを通じて宣伝されています。地元行政当局も、製品のプロモーションと消費を支援し、生産者や企業と連携しています。
(テープ)
「多くの若者がデジタルテクノロジーを販売に活用し始めていますが、その規模はまだ小さいです。私たちは、強固なブランドを段階的に構築し、形成していく必要があります。そうして初めて、私たちの製品が消費者の手に渡り、信頼されるようになるのです。オンライン販売を成功させるには、商品そのものの品質が最も重要です」

カインホア省山岳地帯におけるデジタル変革は、農業バリューチェーンのあらゆる段階で実施され、生産の最適化、生産性と品質の向上、コスト削減、市場拡大に貢献しています。これにより、住民の生活が徐々に改善・向上し、地域経済の持続可能な発展が促進されるようになっています。

ご感想

他の情報