UNESCO事務局長選挙に初立候補したベトナム外交官
既にお伝えしましたように、ベトナム外務大臣補佐官を努めるファム・サイン・チャウ大使は、2017~2021年期におけるUNESCO=国連教育科学文化機関の事務局長選挙に立候補しましたが、27日、チャウ大使は、UNESCO=国連教育科学文化機関執行委員会と加盟諸国の大使らの前で、UNESCO事務局長の候補者として、演説を行いました。
ファム・サイン・チャウ氏
チャウ大使と他の8名の候補者の演説会は、4月19日から5月4日までパリで開催中の第201回UNESCO執行委員会の枠内で、26日と27日の両日、行われました。自らの行動計画で、チャウ大使はUNESCOのビジョンに関する3つのメッセージを発表しました。
演説後、チャウ大使は同執行委員会の質疑に応答し、UNESCOが直面している試練の解決策に関する自らの見解を表明しました。チャウ大使は次のように語りました。
(テープ)
「第1は、UNESCOが平和的使命を続行しなければならないことです。というのは、これはUNESCO憲章が規定する高貴かつ神聖な使命だからです。第2は、UNESCOが改革事業を継続することです。これまでUNESCOは改革を行ってきましたが、自らの活動の効果や、能動性、協力性の向上、及び、国連における地位向上のためにその改革を進めていく必要があります。第3は、宣伝啓蒙活動を促進することです。これは、全世界はUNESCOが文化や教育に従事するだけではなく、自然科学や、社会科学の分野でも強みを持ち、情報にアプローチするすべての人々の権利を確保する情報社会を構築する決意であることを理解するための措置です。」
執行委員会での演説の中で、チャウ大使はベトナムの輝かしい歴史や、美しい文化、国土、人々などについても紹介しました。英語で行われたチャウ大使の演説は好評を得ました。チャウ氏は駐ベルギーや、EU=欧州連合大使を務めました。
また、UNESCOでの活動でも知られており、UNESCO大使として、ハノイ市の「平和のための都市」認定などにも貢献しました。なお、ベトナムの外交官が国連の重要機関のトップに立候補したのは今回が初めてです。