イスラエルが国営テレビを攻撃、イランは米に停戦仲介要請

(VOVWORLD) - この4日間にわたる攻撃の応酬により、これまでにイランでは224人以上が死亡し、その多くが民間人とされています。
イスラエルが国営テレビを攻撃、イランは米に停戦仲介要請 - ảnh 1消防隊員と救助隊員、2025年6月15日にイスラエル・ハイファで発生したイランからのミサイル攻撃による衝突現場で作業する(写真:REUTERS/Rami Shlush)

イランの首都テヘランにある国営テレビが16日、イスラエルによる攻撃を受けました。国際原子力機関(IAEA)は、今回の攻撃の影響でイラン最大のウラン濃縮施設に甚大な被害が出ているとの見方を示しました。一方で、関係者によりますと、イランはアメリカに対し、イスラエルとの停戦仲介を要請したということです。

イスラエル軍は16日夜、テヘランの放送当局を攻撃したと発表しました。イランのテレビでは、攻撃の際にニュースキャスターが慌てて席を立つ様子が映し出されました。イラン国営通信も攻撃があったと報じています。イスラエル側は、この建物がイラン軍の通信センターとして使用されていたと説明しています。

イランはアメリカに停戦仲介を求める一方で、イスラエルに対し一連のミサイル攻撃を実施しました。これに対してイスラエルも空爆を続けています。

複数の関係者がロイター通信に語ったところによりますと、イランはオマーン、カタール、サウジアラビアに対し、アメリカのトランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に影響力を行使し、即時停戦を促すよう圧力をかけることを求めたということです。イランはその見返りとして、アメリカとの核協議において柔軟な姿勢を示す用意があるとしています。

イランのアラグチ外相はSNS「X」で「イスラエルは侵略を停止しなければならない。イランに対する軍事的侵略が完全に停止されない限り、われわれの対応は続くだろう。ネタニヤフのような人物を黙らせるにはワシントンからの電話一本で十分だ」と投稿しました。

トランプ大統領との会談に応じるかという記者団の問いに対して、イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラエルは核兵器と弾道ミサイルの脅威を除去することにコミットしていると述べました。

IAEAのグロッシ事務局長は16日、イスラエルの軍事攻撃に伴う停電の影響で、イラン中部ナタンズにある主要ウラン濃縮施設で稼働していたおよそ1万5000台の遠心分離機が大きな損傷を受けたか、破壊された可能性が高いとの認識を示しました。

一方で、フォルドゥの濃縮施設については、新たな被害は確認されておらず、「被害があっても、極めて限定的」との見解を示しました。

この4日間にわたる攻撃の応酬により、これまでにイランでは224人以上が死亡し、その多くが民間人とされています。イスラエルでは24人が死亡し、いずれも民間人だと、それぞれの当局が発表しています。(ロイター)

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