イラク軍がモスル大学解放 モスル東部奪回へ向け進展
イラク軍は14日、イスラム過激派組織「(IS)イスラム国」が制圧する同国の都市モスル奪回作戦で同市東部にあるモスル大学を解放したと発表しました。
イラク・モスル南部で銃を構えるイラク兵(AFP)
(CTS)イラク対テロ部隊のマアン・サアディ少将は「(モスル)大学は解放されたと言ってよい」と述べました。モスル大学はイラク最大規模の大学で、同市を二分するチグリス川の東側に位置します。
サアディ少将は「われわれは最大の難関を突破した。今後10日前後で(モスル)東部全体の奪回も可能かもしれない」と述べ、同軍がISの同国最大の拠点とするモスル奪回作戦を開始した昨年10月17日から現在までに同市東部の85%を奪還したとみられると述べました。
モスル奪回作戦は一時的に小康状態になっていましたが、その後CTSと他の部隊が連携を強化し、米軍主導の有志連合による航空支援などを受け、昨年末に新たな作戦展開を開始。イラク軍は過去2週間で市内の数地区を奪還し、チグリス川に到達していました。
チグリス川の橋はすべて空爆により破壊されているため、チグリス川の東側にいるIS戦闘員は物資補給や、今もISの完全な支配下にあるチグリス川西側への逃亡が困難になっています。
古い街並が残り、ISが以前からいくつかの拠点を置いてきたモスル西部ではISによる激しい抵抗があるとみられています。(AFP)