イラン 核開発めぐりアメリカ側の提案に不満 対案を提示へ
(VOVWORLD) -核開発をめぐりアメリカと協議を進めているイランは、アメリカ側の提案に対する不満を示し、近く、対案を提示する方針を明らかにしました。ウラン濃縮活動の扱いなどをめぐり、イラン側の対案で双方の溝が埋まるのかが焦点です。
(写真:REUTERS/Kevin Mohatt) |
協議ではイランによるウラン濃縮活動をめぐり、アメリカのトランプ政権が完全な停止を求めているのに対し、イランは濃縮活動の継続と制裁の解除を求めています。
意見の対立が解消されない中、9日、イラン外務省のバガイ報道官は会見で、先月末に受け取ったとするアメリカ側の提案に対し、「われわれの最も重要な要求は核開発の成果を守ることとともに実効的な制裁の解除だ。この2つの原則を含まないいかなる提案も受け入れられない」と述べ、不満を示しました。
その上で、近く、仲介役のオマーンを通して対案を示す方針を明らかにし、「合理的でバランスの取れた提案になる。真剣に検討することがアメリカの利益にもなるはずだ」と述べました。
アメリカ側の提案をめぐっては、今月3日にアメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズが、イランや周辺国が参加する共同事業体を設立してウラン濃縮施設を建設し、その稼働後はイランが濃縮活動を停止するという内容だと伝えていました。
協議で対立しているウラン濃縮活動の扱いなどをめぐり、イラン側の対案で双方の溝が埋まるのかが焦点です。(NHK)