“キリストの生誕地”でクリスマスのミサ 平和祈る パレスチナ
(VOVWORLD) -イエス・キリストの生誕の地とされるパレスチナのベツレヘムで恒例のクリスマスのミサが行われ、集まった人々は不安定な情勢が続くガザ地区の平和への祈りをささげました。
パレスチナ暫定自治区のヨルダン川西岸にあるベツレヘムでは、ガザ地区の情勢を受けて去年とおととしはクリスマスのイベントの規模を縮小しましたが、ことしは、10月に停戦合意が発効したことから3年ぶりに巨大なクリスマスツリーのイルミネーションが点灯されるなど、にぎわいが戻りつつあります。
24日にはさまざまなイベントが行われ、地元のグループがクリスマスにちなんだ曲を演奏しながら行進すると、集まった多くの人たちが手拍子をして迎えていました。
イベントに訪れたパレスチナ人の女性は「私たちの願いは平和です。ガザ地区を以前のように復興させなければなりません」と話していました。
25日にはイエス・キリストの生誕の地に建つとされる「聖誕教会」で恒例のミサが行われ、ピッツァバッラ総大司教は「停戦したものの、ガザでの苦しみは続いている。人々はがれきの中で暮らしていて、未来はもろく、不安定だ」と述べ、恒久的な平和の実現を訴えました。
ガザ地区では、停戦合意の発効後も依然としてイスラエルによる散発的な攻撃が続いていて、ミサに集まったパレスチナのキリスト教徒や各地からの巡礼者は改めて平和への祈りをささげていました。(NHK)