コロナ発生源 動物感染か研究所流出か 結論に至らず 米報告書
(VOVWORLD) -アメリカの情報機関は、新型コロナウイルスの発生源をめぐり、動物からの感染や中国・武漢のウイルス研究所から流出したとする仮説について妥当性があるという見方で一致したものの、裏付けに十分な情報がなく結論には至らなかったと明らかにしました。
アメリカの情報機関は27日、バイデン大統領が指示していた新型コロナウイルスの発生源をめぐる再調査の報告書の要旨を公表しました。
それによりますと、ウイルスの発生源については▽感染した動物との接触によるものか▽中国・武漢のウイルス研究所から流出したという2つの仮説について、妥当性があるという見方で一致しているということです。
このうち動物からヒトに感染した可能性が高いとみている機関は5つあり、研究所から流出した可能性が高いとみている機関も1つあるということですが、いずれも裏付けに十分な情報がなく、結論には至らなかったとしています。
一方で報告書は、ウイルスは生物兵器として開発されたものではないと判断したとしていて、遺伝子操作が行われた可能性も低いとしています。
そのうえで「結論を出すためには中国の協力が必要だ」と指摘しています。
報告書を受けてバイデン大統領は声明を出し「中国は透明性を求める声を拒否し情報を隠し続けている」と批判したうえで「十分に情報を提供するよう各国とともに圧力をかけていく」と強調しました。
(NHK)