(VOVWORLD) - アフリカ北東部スーダンの紅海州でダムが決壊し、少なくとも30人が死亡したことが国連人道問題調整事務所(OCHA)により明らかにされました。
2024年8月25日、ダムの決壊により損壊した道路を渡る人々(写真:AFP) |
ロイター通信によりますと、数百人が行方不明となっており、犠牲者数が大幅に増える可能性があります。
OCHAによりますと、25日にダムが決壊し、濁流が押し寄せた結果、20の集落が壊滅しました。さらに50の集落でも被害が発生し、被災者は5万人に達する可能性があると推定されています。
AFP通信が報じた映像には、土砂やがれきに埋まったトラックや激しく損傷した車両の様子が映し出されています。
ダムの近くに住んでいた男性はAFPに対し、「ダムが決壊して約40人が押し流された」「私が住んでいた地区では家も何もかも全部押し流されたと聞いた」と話しています。
別の住民の男性は、洪水の中で車内に取り残された一家や高齢者、子どもたちを救助したことを明かし、「ダムはあまりにも水が多すぎて近寄れなかった」と語りました。
このダムは、スーダン第5の都市ポートスーダンに水道水を供給するために使われていました。
スーダンでは1年以上内戦が続いており、国際支援団体は国内が崩壊と飢餓の危機に瀕していると警告していました。今回の災害により、紅海州の人道状況がさらに悪化する恐れがあります。
スーダンの保健相は25日に被災地を訪れ、緊急人道支援を約束しました。
また、スーダン国軍トップのブルハン統治評議会議長は26日に暴風雨による別の被災地を訪れました。
OCHAは、支援団体や地元当局と連携し、被災地への支援活動に取り組んでいるとしています。(CNN.co.jp)