12日から15日にかけて行なわれていたグエン・フ・チョン共産党書記長による中国公式訪問にあたり、ベトナム・中国共同宣言が発表されました。その中で、両国は「善隣友好、全面協力、長期安定、未来志向」という方針、及び「良き隣人、良き友人、良き同志、良きパートナー」という精神を堅持した上で、戦略的かつ長期的ビジョンに従って、双方関係を発展させるとともに、相互尊重、政治的信頼、互恵を基礎とする協力を強化し、ベトナム・中国の全面的かつ戦略的パートナー関係を促進し、両国国民に利益をもたらし、地域と世界の平和、安定、繁栄に貢献することで一致しました。
また、双方は相互訪問や年次会議の開催、ホットラインの設置、多国間フォーラムに際しての会合などを継続し、両国の党の関係や地域と国際情勢について意見を交換していくことでも合意しました。
さらに、ベトナムと中国の経済社会発展は互いにチャンスを与えることから、外交、国防・安全保障、法律施行などを中心とする両国間の協力を深化させ、経済、貿易協力をさらに強化する必要があります。そして、両国国民の交流や両国の陸上国境問題担当合同委員会と陸上検問所管理協力委員会の協力を進めなければならないとしています。
双方は海上問題について率直に討議した際、両国の党と国家の指導者が達成した共通認識や、「海上問題解決に関する基本的原則」を遵守すべきであること、政府レベルの国境問題交渉体制を活用すること、友好協商や交渉を通じて、双方が受け入れるような長期的かつ基本的な解決策を模索することの重要性を強調しました。そして、DOC=海上行動宣言を完全履行し、COC=海上行動規範を早期に作成すると同時に海上衝突を抑制、紛争を複雑化させる行動をせず、ベトナム東部海域(南シナ海)の平和、安定の維持に取り組むことで一致しました。
一方で、国連やAPEC=アジア太平洋経済協力会議などの国際場裏で協力と協調を強化していく方針を明らかにしました。