ラガルドECB総裁、対米通商協議は欧州委に一任すべきと強調

(VOVWORLD) - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が、アメリカとの通商協議をめぐって、欧州連合(EU)の財務相らに対し、交渉の主導権は欧州委員会が握るべきだとの考えを伝えていたことが分かりました。関係者が明らかにしました。
ラガルドECB総裁、対米通商協議は欧州委に一任すべきと強調 - ảnh 1欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁(写真:THX/TTXVN)

ラガルド総裁は、11日にポーランドのワルシャワで開かれたユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の場で発言したということです。この分野についてはEUの行政執行機関である欧州委員会に独占的な権限があるとしたうえで、各国の担当閣僚は過度に発言するのを控えるべきだと呼びかけました。これは非公開の協議であったため、関係者は匿名を条件に語っています。

アメリカのトランプ大統領による関税政策に対して、EU諸国は一枚岩ではない状況が続いています。多くの財務相は協議を最優先とする姿勢を示す一方で、必要であれば報復措置も排除しないという立場もみせています。

ドイツのクキス財務相は、アメリカのテクノロジー企業への対抗措置について、人工知能(AI)やクラウドコンピューティングといった分野で欧州には独自の代替策がないとして、慎重な姿勢を示しています。

これに対し、フォンデアライエン欧州委員長は、もし協議が失敗に終われば、アメリカのデジタルサービスへの関税を選択肢の一つとする考えを明らかにしています。

欧州の政府高官によりますと、EUは表向きには結束を強調しているものの、非公式な協議の場では各国がさまざまな案を持ち寄って競い合っている状況だということです。

ECBの報道官は、この件についてコメントを控えています。(ブルームバーグ)

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