上空から見た高速道路トンネル「天山勝利トンネル」（写真：CCTV/REUTERS）

中国陝西省の西安と延安を結ぶ高速鉄道が26日に開業し、中国の高速鉄道の営業距離は5万キロを突破しました。高速鉄道を運営する国有企業、中国国家鉄道集団が発表しました。中国では2008年の初開通以降、全国に高速鉄道網が整備されてきましたが、建設後も需要が見込めず利用されない、いわゆる「幽霊駅」が各地で問題となり、計画のずさんさを指摘する声も出ていました。

国家鉄道集団によりますと、高速鉄道網は中国にある人口50万人以上の都市の97％をカバーしています。1日平均の利用客数は936万人で、ピーク時には1600万人に上るということです。

同集団は、高速鉄道の営業距離を2035年末までに7万キロに延ばす計画を示しています。また、営業運転で最高時速400キロとされる新型車両「CR450」の導入に向け、試験走行を重ねています。

国営通信の新華社は、中国の高速鉄道は営業距離が世界で最も長く、列車の速度も世界最速だと強調しています。そのうえで、歴史的な成果を上げており、習近平国家主席が掲げる「中国式現代化」の象徴だとする専門家の見解を伝えています。（共同通信）