2025年1月に撮影されたイランのフォルドゥ核施設の衛星画像（写真：Maxar Technologies/Reuters）

アメリカのトランプ大統領は21日、アメリカ軍がイランの核施設3カ所に対して攻撃を行い、「大成功だった」と表明しました。さらに、イランが和平に応じない場合には、さらなる攻撃に直面することになると警告しました。

一方、イスラエル軍によりますと、イランからイスラエルに向けてミサイルが発射されました。ロイター通信の記者は、テルアビブ上空で複数回の爆発音を、エルサレム上空では迎撃の様子をそれぞれ確認したということです。イスラエル軍は、イラン西部にある軍事目標に対して新たな攻撃を開始したと明らかにしました。

2025年6月15日付、Maxar Technologiesが提供したイランのナタンズ核施設を撮影した衛星写真（写真：Maxar Technologies/Reuters）

トランプ大統領はホワイトハウスで演説し、「攻撃は壮大な軍事的成功だった」と評価しました。そのうえで、「イランの主要な核濃縮施設は完全かつ全面的に消滅した」と述べました。

また、イランの将来は「平和か悲劇か」のどちらかであるとしたうえで、イランが和平に応じなければ、他の目標を「攻撃する」と強調しました。

アメリカのCBSニュースによりますと、アメリカ政府は21日、外交チャンネルを通じてイランに接触し、今回の攻撃が体制転換を意図するものではないことを伝えたということです。

トランプ大統領によりますと、アメリカ軍が攻撃した3カ所は、ナタンズ、イスファハン、フォルドゥで、このうちフォルドゥには6発の地中貫通弾（バンカーバスター）を投下し、他の核施設にはトマホーク巡航ミサイル30発を使用したと、FOXニュースに明らかにしました。

2025年6月14日付、Maxar Technologiesが提供したイランのイスファハン濃縮施設を撮影した衛星写真（写真：Maxar Technologies/Reuters）

アメリカ政府関係者によりますと、攻撃にはアメリカ軍のB2爆撃機が関与したということです。

トランプ大統領は、自身の交流サイト「トゥルース・ソーシャル」に、「積んでいた全ての爆弾を主要施設のフォルドゥに投下した」と投稿し、「フォルドゥは消滅した」と述べています。また、「イランは今すぐこの戦争を終わらせることに同意しなければならない」とも強調しました。

ロイターとの電話インタビューでは、「今夜は素晴らしい成功だった」と述べ、「彼ら（イラン）はすぐに和平に応じるべきであり、さもなければ再び攻撃する」と語りました。（ロイター）