米バイデン大統領 施政方針演説「アメリカは再び動きだした」
(VOVWORLD) - バイデン大統領は28日、就任から100日になるのを前に今後の施政方針を示す初めての演説を議会上下両院の合同会議で行いました。
アメリカのバイデン大統領は就任から100日になるのに合わせて今後の施政方針を示す初めての演説を行い、「アメリカは再び動きだした」と述べて、新型コロナウイルス対策や経済対策で成果が出ているとアピールしました。その一方で、外交政策については1国だけではさまざまな問題に対処できないとして国際協調を重視する姿勢を鮮明にしました。
バイデン大統領は28日、就任から100日になるのを前に今後の施政方針を示す初めての演説を議会上下両院の合同会議で行いました。
演説ではまず「今、100日がたちアメリカは再び動きだした。危険を可能性に、危機を機会に、挫折を力にする」と述べたうえで「われわれはすでに成果を目にしている」として政権による新型コロナウイルス対策で危機的だった状況が大きく改善しているとアピールしました。
また「中間層がこの国を築いた」と述べて労働者層を重視する姿勢を強調し、雇用の創出に向けた巨額のインフラ投資や子育て世帯などを支援する大規模な予算計画を示して実現への理解を求めました。
また外交・安全保障政策では「テロ、核拡散、移民問題、サイバーセキュリティー、気候変動、そしてパンデミックなど、現代のあらゆる危機に1国だけで対処することはできない」と述べて、同盟関係と国際協調を重視する姿勢を鮮明にしました。
そして、最も重大な競合国と位置づける中国については「習近平国家主席は真剣に中国を世界で最も重要で影響力のある国にしようとしている」と警戒感をあらわにしたうえで「アメリカの労働者や産業を弱体化させる不公正な貿易慣行に立ち向かう。私は習主席に、インド太平洋においても紛争を防ぐために強力な軍事的プレゼンスを維持することを伝えた」と述べ、経済や安全保障の分野で対抗していく考えを示しました。
北朝鮮については、「アメリカと世界の安全保障に深刻な脅威をもたらすイランと北朝鮮の核開発については、同盟国と緊密に連携し、外交と抑止力によって両国の脅威に対処する」と述べました。
そして、「21世紀の競争に勝つためにより完全な団結や繁栄、正義のために1つの国家としてアメリカとして力をあわせればできないことなどない」と述べ国民に結束を呼びかけました。()