米軍、豪州でプレゼンス強化へ 閣僚協議後に国防相が方針

(VOVWORLD) - 協議にはオーストラリアのウォン外相とアメリカのブリンケン国務長官も参加し、インフラ、持続可能な開発、サイバースペース、安全保障、紛争予防について協議しました。
米軍、豪州でプレゼンス強化へ 閣僚協議後に国防相が方針 - ảnh 1米豪外務・国防担当閣僚協議の様子(アメリカ国防総省)

オーストラリア政府はアメリカ・メリーランド州アナポリスでアメリカと外務・国防担当閣僚協議(AUSMIN)を開催しました。協議の結果、両国はインド太平洋地域の同盟国に供給する誘導兵器を来年から共同で製造するほか、オーストラリアにおけるアメリカ軍のプレゼンスを強化する方針を示しました。

アメリカのオースティン国防長官は、オーストラリアに駐留するアメリカ軍のローテーション部隊を増強するため、オーストラリア北部の基地で活動する海洋哨戒機や偵察機を増派し、爆撃機の交代配備頻度も引き上げると説明しました。

現在、オーストラリアにはアメリカ軍基地は存在しませんが、北部ダーウィンにはアメリカ海兵隊ローテーション部隊が毎年6カ月間駐留しています。また、アメリカはオーストラリア軍の基地内にアメリカ海兵隊や不定期に訪れるアメリカ飛行隊のための施設を建設しています。

オーストラリアのマールズ国防相は、国内のアメリカ軍プレゼンスがインド太平洋地域の抑止力に寄与していると指摘し、ウクライナで使用されている誘導多連装ロケットシステム「GMLRS」を含む誘導兵器の共同製造を来年開始すると述べました。

協議にはオーストラリアのウォン外相とアメリカのブリンケン国務長官も参加し、インフラ、持続可能な開発、サイバースペース、安全保障、紛争予防について協議しました。

協議後の共同声明では、日本がダーウィンで行うアメリカ海兵隊との共同訓練を増やすとし、米豪両国がフィリピンの排他的経済水域(EEZ)で定期的に訓練を実施するとしました。

また、インド洋のオーストラリア領ココス諸島についても初めて言及し、オーストラリアによる現地インフラ整備計画をアメリカが歓迎し、支持するとしました。

さらに、中国・台湾周辺での中国軍の活動とベトナム東部海域(南シナ海)における中国の過度な海洋権益主張に対する懸念を表明し、フィリピンの排他的経済水域内で合法的に操業するフィリピン船舶に対する中国の危険かつエスカレートする行動を深刻に懸念していると述べました。

ウォン氏は記者会見で、「われわれは両国の連携と戦略的信頼の深さ、また両国の誠実な友情を目の当たりにした」と述べました。(ロイター)

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