少数民族テイ族とヌン族の文化研究に夢中になっている芸人のホアンホア氏

(VOVWORLD) -最近 、ホアンホアさんは「人民の芸人」という称号を取得し、この称号を取得した北部山岳地帯バクカン省の最初の人物となりました。

ベトナムは多民族国家で、少数民族が多くいます。総人口およそ9600万人のおよそ86%を占めるのがキン族ですが、残りは少数民族です。キン族はベトナムの公用語として使われているベトナム語を使っていますが、各少数民族はそれぞれ、独特の言葉を持っています。

少数民族テイ族とヌン族の文化研究に夢中になっている芸人のホアンホア氏 - ảnh 1

2009年の国勢調査によりますと、少数民族ヌン族の人口はおよそ100万人、テイ族は160万人で、ベトナムの54民族の中で、人口が多い民族です。テイ族とヌン族は全国各地に居住してますが、ランソン、カオバン、バッカン省など北部の山岳地帯に集中的に居住しています。テイ族とヌン族は村を社会の単位にして、それぞれの村には30から70の世帯が住んでいます。一般的に、村の前は水田で、後ろは果物の農園などになっています。

ヌン族の家は高床式の家と壁が土で固められる家の2種類があります。家は広くて瓦葺で、木材の板で2つの部分に分けられます。後ろの部分は台所と女性が住むところです。前の部分は祭壇を置くところと男性が住むところです。

テイ族とヌン族の衣服はほかの少数民族と違って目立つこともなく、藍色で刺繍などもあまりありません。女性の衣服はたまに、袖の裾や襟などに少し色のついた布や刺繍がつけられますが、地味でシンプルです。ヌン族の主な生計は稲作です。また、畜産で有名な民族の一つでもあります。

テイ族とヌン族は歌垣や民謡を始め豊かな民間文芸を誇りにしています。市場は物を売り買いするだけでなく、歌垣や民謡を披露する集いの場所でもあるので、「市場へ行く」というのはほとんどのテイ族とヌン族にとって趣味になっています。

テイ族とヌン族は祭りでもよく知られています。その中で、最も大きな祭りは豊作を祈るロントンと呼ばれるものです。旧暦の1月に行われるこの祭りは、農業に対するテイ族とヌン民族の考えを示すものです。

ホアンホアさんはこれまでテイ族とヌン族の文化や信仰をテーマとした多くの記事や研究テーマで執筆してきました。ホア氏は今年89歳ですが、元気で、頭脳明晰です。テイ族出身のホアさんはテイ族とヌン族文化に深い愛情を持っています。ホアさんの話です。

(テープ)

「テイ族とヌン族の文化は豊かで独特なものです。そのため、テイ族とヌン族の文化を研究でき、嬉しいです。例えば、テイ族とヌン族の祭礼に関する資料や伝統的民謡テンを翻訳する時、涙が出るほど感動的でした。これらの資料は本当に面白いのです。」

ホアンホアさんは今から60年前に、ヌン族の伝統的文化の研究を始めました。研究活動を通じて、テイ族とヌン族への愛着が徐々に深くなってきました。これまで、ホアさんはテイ族とヌン族の文化、儀式、民謡、風俗習慣に関する数多くの研究テーマを発表しました。その他、ホアさんはテイ族の言語で、劇や詩を作りました。ホア氏は次のように語っています。

(テープ)

「現在、テイ族とヌン族の文化が失われつつあることから、守らないと忘れ去られてしまいます。そのため、伝統的文化の保存に頑張っています」

バクカン省文学芸術協会のズオン・カウ・ルオン会長は「ホアンホア氏の研究テーマは大きな価値があり、テイ族とヌン族の文化保存に寄与してきた」とし、次のように語りました。

(テープ)

「テイ族とヌン族の伝統的文化が失われる背景の中で、ホアンホアさんの研究活動は非常に重要な意義を持っています。また、これは伝統的文化の維持、保存活動への愛を若い世代に伝えることにも寄与しています」

最近 、ホアンホアさんは「人民の芸人」という称号を取得し、この称号を取得した北部山岳地帯バクカン省の最初の人物となりました。これは テイ族とヌン族の伝統的文化の維持、保存に対するホアンホアさんの大きな貢献を認めるものと言えることでしょう。

今日のハノイ便りは少数民族テイ族とヌン族の文化研究を夢中になっている芸人ホアンホア氏についてお伝えしました。それでは、今日はこのへんで。


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