中国が違法にベトナムの排他的経済水域に石油リグ「海洋981号」を搬入した件に関し、国際世論は強く反発しています。
集いの様子(写真:Vnmedia)
13日午前、ハノイでベトナムの友好組織連合会の主催により行われたベトナム東部海域いわゆる南シナ海の情勢に関する情報を提供する集いで、外国の非政府組織や個人、国際組織はいずれもベトナムの領土保全、主権の確保に対する支持を表明しました。
集いで、ベトナム人演説者らは国連憲章や、1982年国連海洋法条約などの規定を基礎として、「中国の行為が国際法、とりわけ1982年国連海洋法条約、DOC= 南シナ海行動宣言に公然と違反し、両国の指導者の合意に逆行した。この侵犯行為は両国の政治的信頼と協力関係に悪影響をおよぼし、ベトナム国民の感情に損傷を与えた上で、ベトナムと国際世論の懸念を招き、地域と世界の平和、安定の維持を妨害している」と指摘しました。
これに対し、韓国・ベトナム文化交流センター のキム・ヨン・シン副センター長は次のように語りました。
(テープ) Kim Young Shin
「韓国国民はベトナム国民に同感します。今日の集いを通じて、ベトナムに在住している私をはじめ、外国人の方々は実情に関する情報を入手することができました。現在、ベトナムは積極的に国際世論の支持を呼びかけています。これは重要な外交手段ですが、さらなる支持を得るために多言語によるウェブサイトを開設し、ベトナム人と外国人の意見を載せる必要があると思います。これらの情報を各国に幅広く伝えることはベトナムの宣伝啓蒙事業に有利な条件を作り出すでしょう。」
一方、アジア死傷防止財団のグレイク・クラッフ議長は「ベトナムが自国の正義の闘争に対する国際社会の支持を得るため、外交手段を使うほか、この事件を国連安全保障理事会に提示することも視野に入れるよう」提案し、次のように語りました。
(テープ) Greig
「これは重要かつ効果的なやり方だと思います。国連が数多くの加盟国を擁する組織であることから、ベトナムは声を上げると、必ず多くの国の注目を集めます。ある国は自国の国境以外に挑発的行為を起こせば、反撃を受けるはずです。」
こうした中、外国の非政府組織の代表らも中国の行為に対するベトナムの反応への支持を示しています。ベトナム駐在オーストラリア非政府組織のエリザベス女史は次のように述べました。
(テープ) Elizabeth
「国際社会は、関係各側は外交手段を通じて現在の複雑な情勢を解決する必要があると主張しています。ベトナムがASEANの外交活動を通じて、相応しい行動をとっていると思います。在ベトナム非政府組織の代表として私はベトナムの行動を支持します。」
ベトナム駐在各非政府組織は共同声明を発表し、その中で、「中国がベトナム海域に石油リグを搬入したことへの懸念を示すとともに、関係各側に対し国際法に従って交渉を進めるよう呼びかけました。