国際メディア ベトナム東部海域での中国の国際法違反行為を批判
16日付の韓国の英語新聞「コリア・タイムス」は、「U字線は中国の領海基線ではない」と題する記事を掲載し、国際法の規定を引用した上で、中国がベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)で主張しているU字線いわゆる九段線は全く、法的根拠がないと強調しました。
中国がチュオンサ諸島で進めている人工島の造成
(写真:CSIS/IHS Jane’s)
この記事は、中国は、同国も批准した1982年国連海洋法条約に基づいてU字線の合法性を説明したことがないと指摘しています。また、U字線を測定する方法は、領海基線の確定に関する同条約の規定に合致しません。そのため、中国がU字線を自国の領海基線にするのは、1982年国連海洋法条約の規定に背くと共に、ベトナムの主権を違反するものだとしています。そして、この記事は、歴史的根拠から見ると、ベトナムはホアンサとチュオンサの両群島に対する領有権があり、この両群島で自国の主権を実施していると明らかにしました。
同日、ポーランドの新聞「レックポスポリタ」は、ベトナム東部海域での中国の一方的な行動を批判する記事を掲載しました。この記事によりますと、近年、チュオンサ諸島は国際世論の関心を集めている問題で、この諸島で中国が進めている埋め立て工事は国際法に違反し、関係国の利益を損なっているとしています。
ベトナム東部海域問題について、先ごろ、東京で、安部首相は東ティモールのルアク大統領と会談し、この海域で軍事拠点化を進めている中国を念頭に、「深刻な懸念」を表明し、緊張を高める一方的な行動に反対する考えを強調しました。東ティモールがベトナム東部海域問題について立場を示すのは今回が初めてのことです。