(VOVWORLD) -クアオン神社は北部クアンニン省カムフア町の高い丘の上にあり、地元の人々にとって神聖な所となっています。クアオン神社の祭りはカムファ町の最も大きな祭りで、多くの参拝客を集めています。
史書によりますと、昔、クアオン神社は大きな古樹の木陰に建てられた小さい藁葺の家でした。この神社はベトナムを北方からやってくる侵略者であるグェン・モン敵軍の侵略から守ったチャン・コク・トアン王の家族全員を祀る唯一の所です。しかし、この神社は主にチャン・コク・トアン王の3番目の息子であるチャンコクタンを祀っています。神社には芸術価値が高い34体の像が置かれています。
この神社はかなり立派なもので、三字型の建築様式があります。その中で、「下の神社」 ( Den Ha) 「中の神社」 ( Den Trung) 、そして、「上の神社」( Den Thuong) という3つの建築物から構成されます。上の神社に行く参拝客は線香を手向ける他、バイ・トゥ・ロン湾の美しい風景を一望できます。ハノイからの観光客ブイ・バン・フン( Bui Van Hung) さんは次のように語りました。
(テープ)
「毎年、この神社に行き、線香を手向け、北方からの侵略者からベトナムを守ってきたチャンコクタンという英雄の恩を偲びます。私は家族のご健康とご多幸、そして、国の平穏を祈ります」
クアオン祭りは2年毎に、旧暦の3月に開かれます。祭りには開幕式の他、神輿が盛大に行われます。
現場の音
クアオン祭りにおける神輿は祭りの開幕の日に特別に重要な行事です。この神輿はクアオン町の各通りで行われ、英雄チャン・コク・タンに対する人々の尊敬の意を示しています。その後、線香を手向ける儀式が行われます。ベトナムの漢字・チュノム文字研究所収集室のホアン・ザップ( Hoang Giap) 元室長は次のように語っています。
(テープ)
「クアオン祭りは東北地帯に住む人々の祭りです。これは地元の人々が集まって、国を守ってきた神様にお供えを献上して、恩を偲ぶチャンスとなります」
クアオン祭りには行事の部分の他、文芸や民間遊戯など娯楽の部分もあります。時には人間将棋、綱引き、民謡のど自慢大会、ボートレースなど様々な活動が行われます。カムファ町人民委員会のファム・バン・キン( Pham Van Kinh) 副委員長はクアオン祭りは貴重な文化遺産で、過去と現在を結ぶ架け橋であり、国の功労者に対する地元の人々の感謝の気持ちを表わす」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「クアオン祭りは国家レベルの文化遺産として認定されました。これはこれまでカムファ町はこの祭りの開催に成功し、この祭りの文化価値を効果的に保存していることを示しています。今後も、この祭りを維持、発展するため、全力を尽くします」
クアオン祭りは若者たちが外国の侵略者に対する先人の輝かしい伝統を振り返るだけでなく、国内外の人々がクアオン神社を訪れるチャンスとなることでしょう。