ソクチャン市のコウモリ寺

(VOVWORLD) -ここを訪れる観光客は400年前に建立された寺院の独特な美しさだけでなく、この寺院の境内に生息している大きなコウモリを見学することができます。

ソクチャン市から南東へおよそ3キロ離れた所にあるコウモリ寺は南部クメール族の仏教寺院として代表的な建築様式を持つお寺です。ここを訪れる観光客は400年前に建立された寺院の独特な美しさだけでなく、この寺院の境内に生息している大きなコウモリを見学することができます。

ソクチャン市のコウモリ寺 - ảnh 1

コウモリ寺はベトナム語でゾイ寺と呼ばれています。数十年前より、ここに宿るコウモリの数は百万羽にのぼっています。その他、このお寺はマハトップ寺やマートック寺という別名もあります。

3ヘクタールの広い境内にはマンゴー、ミルクフルーツ、マンゴスチンなど南部の代表的なフルーツの木々が植えられています。コウモリ寺の住職者の一人ラム・トゥ・リン( Lam Tu Linh) 上座は次のように語りました。

(テープ) 

「このお寺には元々マット・アップという名前がありました。このお寺は今から440年前の1569年に建立されて以来、幾度も改修されてきました。1999年に、このお寺は国家の文化歴史遺跡として認定されました。2008年、このお寺は火事となり、お堂が消失しましたが、2009年に修復が完了しました。

現在、このお寺はクメール寺院の建築様式を持っています。この建築様式はタイなどと同様に、インド文化の影響を受けていますので、中国文化の影響を受けているベトナムの寺院とはだいぶ異なります。この寺院の屋根は二層式で、上には多くの小さい塔があります。

ソクチャン市のコウモリ寺 - ảnh 2

また、寺院の内部にはお釈迦様の生涯を描いた壁画がある他、寺の創立者 をかたどった像が置かれています。また、このお寺はオウギヤシの葉に書かれた経文が昔のまま保存されている所でもあります。

特に、およそ百年、この寺院の境内にある木々は大きなコウモリの宿となってきました。これらのコウモリの中には重さ1キロで、翼を広げると1.5メートルになるモノもいます。

地元のお坊さんと住民の話によりますと、数十年前に、ここに宿るコウモリの数は百万羽にのぼっているそうです。コウモリ寺の近くに住んでいるホン・テイ・トゥ・チャウ( Hong Thi Thu Chau) さんは次のように語りました。

(テープ)

「今でも、なぜ、コウモリがたくさんここに生息するのかわかっていません。たぶん、この辺には美味しい果物がたくさんあるからです。また、お寺の境内には多くの木々があり、静かな雰囲気に包まれるからです」

コウモリたちは昼間は果物のようにぶら下がっているだけですが、夜になると餌を探しに遠い所へ飛んで行きます。コウモリは果物をエサにしますが、面白いことにこの寺のコウモリは境内にある果物には手を出しません。

コウモリ寺は地元の人々にとって聖なる参拝の場所だけでなく、南部メコンデルタの魅力的な観光スポットの一つとなっています。ここを訪れる観光客はクメール族の伝統的造形芸術や仏教を理解できることでしょう。

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