(VOVWORLD) -この旧家はフランスの作家マルグリット・デュラスとマンダリーナの息子であるフイン・トゥイ・レ氏のロマンチックなラブストーリーに関わるものであることからよく知られています。
フイン・トゥイ・レの旧家は南部ドンタップ省サデック市グエンフエ通りにあります。この旧家は2009年、国家文化財として認定されました。これは南部メコンデルタ地域における最も独特な建築物とされています。
また、この旧家はフランスの作家マルグリット・デュラスとマンダリーナの息子であるフイン・トゥイ・レ氏のロマンチックなラブストーリーに関わるものであることからよく知られています。
フイン・トゥイ・レ旧家は1895年に、当時、金持ちの中国人の商人であるフイン・トゥイ・レの父親であるフイン・カム・トアン氏により建てられました。1917年に、この家が改修されましたが、1972年、この家の持ち主であるフイン・トゥイ・レさんが亡くなり、妻子は外国に移住したので、だれも住んでいませんでした。
南部が完全解放された1975年、この家が地元行政府により、市役所として利用されました。そして、2007年以来、この旧家は観光スポットになってきました。
フイン・トゥイ・レ旧家の外見はフランス風の別荘に見えますが、室内装飾は中国風の建築様式です。屋根はベトナムの伝統的なかわらで敷かれます。この家はあまり広くはありませんが、豪華な室内装飾で飾り付けられています。フイン・トゥイ・レ旧家のガイド ラム・ティ・ホン・ジエム( Lam Thi Hong Diem) さんは次のように語りました。
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「この家の建設に使用したレンガはすべてフランスから輸入されました。木材はカンボジアからのものです。この家の持ち主は中国人であることから、家の中央に中国人の神様を祀っています。家に掛けられた絵は中国人の画家が描いたものです」
かつて、この家の総面積は2000平方メートルでしたが、現在は258平方メートルしかありません。宅内のバルコニー、たんす、ベッド、祭壇などの家具は見事な彫刻があります。また、急須、ランプ、テレビ、ラジオなども今も保存されています。この旧家を見学したスペイン人の観光客の一人 Xavier Lloansiさんは次のように語りました。
(テープ)
「この家は東洋と西洋の建築様式により建設されていて、見事です。この家はこれまで見たものと格別なものです。また、これはかつての富豪商人が所有していたものですから、特別なものだと思います。」
建設されてから長い歳月を経ていますが、現在、フイン・トゥイ・レ旧家は昔のままの姿で保存されています。現在、これはドンタップ省に足を運ぶ観光客にとって見逃すことはできない見所の一つとなりました。