フエ市を「ベトナムのアオザイの都」にする計画

(VOVWORLD) -今年9月に中部トアティエンフエ省で開かれる予定のフエ・フェスティバル2020のメイン活動の一環として、フエのアオザイ祭りが催されます。その他、フエ市で開かれるすべての年次行事で、アオザイ祭りが開かれます。

これは古都フエを始め、ベトナムのアオザイを世界各国にPRすることに寄与するとされています。フエ市はこれらの活動を通じて、ベトナムのアオザイにかかわる文化の美しさをピーアールすると共に、フエ独特の観光製品を広報することを望んでいます。

フエ市を「ベトナムのアオザイの都」にする計画 - ảnh 1

1744年に即位した院朝グエン・フック・コアット(Nguyen Phuc Khoat=阮福濶、在位1738~1765年)は、今日のアオザイの原型を整えた人物とされています。グエン・フック・コアット王はベトナムの文化的アイデンティティを保持するため、全ての人々に対して服装に関する勅令を発布した。

この勅令によって初めて男性と女性の両方のアオザイの基本的な形が決まり、今日のアオザイと似た形となりました。そして、グエン・フック・コアットの統治時代にアオザイが民族衣装として正式に認められました。長い歳月を経たのち、アオザイはベトナム伝統的衣装となってきました。

そのため、アオザイの揺籃地と言える古都フエはフエならではのアオザイの商標づくりに取り組むだけでなく、アオザイに対するフエ市民の認識向上を望んでいます。フエ・フェスティバル2020が開催期間中に、すべての市民がアオザイを着用することを呼びかけ、特に、学校、伝統的な祭り、家族の儀礼、日常生活におけるアオザイの着用運動を展開しています。ファッションデザイナーであるダン・ミン・ハイン女史は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナム人はフエのことについて語るならば、紫のアオザイを身にまとう女性、ベトナムの菅笠であるノンラー、および、長い髪についてよく触れています。これはフエの女性の独特なシンボルとなってきました。このように、我々はフエのアオザイの商標を作るための十分な条件に恵まれると言えます」

文化研究者はアオザイにかかわる研究テーマの結果や資料、現物などは、ベトナムのアオザイ博物館を設立する基盤となるとしています。これと同時に、伝統的アオザイの維持、保存活動や現代生活に見合うようなアオザイーの改善などに力を入れています。ベトナムの集会所というクラブの責任者である画家グエン・ドゥク・ビンは次のように語りました。

フエ市を「ベトナムのアオザイの都」にする計画 - ảnh 2

(テープ)

「中部トアティエンフエ省に対し、アオザイの研究に投資するよう提案しています。また、フエはアオザイ博物館を設立する必要があると思います。その他、昔のアオザイを仕立てる職業を復活させなければなりません」

また、中部トアティエンフエ省はフエのアオザイを国の文化財として認定するための申請書類を作成しています。ひいては、ユネスコ=国連教育文化機関に対し、アオザイを人類の無形文化遺産として認定するように申請する計画があります。

国際社会への参入が進められている背景の中で、アオザイの発祥地である古都フエでのアオザイの価値の維持、保存はフエ市を「ベトナムのアオザイの都」にすることに大きく貢献することでしょう。

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