ゆっくり回っている水車はベトナム北西部の風景の独特な味を添えています。ライチャウ省タムドゥン県ボー集落は北西部の中でも最も多くの水車が見られる所となっています。毎日、谷川から水を引く水車は水田に水を与え、地元の各少数民族の生活を楽にしています。
ボーという集落はライチャウ省の省都ライチャウ市から35キロ離れた所にあり、ムオン族、ザオ族、ラオ族などの各少数民族の居住地です。これらの水車は山間部の水利の需要から生まれ、稲田と各村に谷川から水を引くためのものです。
ボー集落の水車は地元の林から取れた材料から作り上げ、各少数民族の創造性と腕の器用さを示しています。ボー集落の水車の高さは8メートルで、自然の材料で作られています。ボー集落に住むタイ族の男性ル・バン・フン( Lu Van Hung) さんは「水車を作るために、まず、品質のよい木材を選ばなければならない。」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「高さ5メートルの水車であれば、水車の輪を成す輻は40本が必要であり、それぞれの輻の長さは2メートルです。その後、水車の軸受けに穴を開け、輻を入れます。その後、羽根を外に付けます」
完成した時、羽根はタービンのように回して、水が水車に流れ込めば、水車が回ります。日夜を問わず、いつも回っている水車は地元の人々の重い労働の一部を担います。先ほどのボー集落に住むタイ族の男性ル・バン・フン( Lu Van Hung) さんは次のように語りました。
(テープ)
「水車は多くの水がとれるように、バケツが付けられます。私たちは大きな竹の木を利用して、樽を作り、水車に付けます。そして、水車から稲田や家に水を引くため、樹齢が多い竹を選んで、バイプを作ります」
水車を作るには創意工夫が求められます。これらの水車はベトナム西北部の文化を示す建築物とも言えます。ホーチミン市からの観光客ホアン・トゥ( Hoang Tho) さんは次のように語りました。
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「西北部にある観光スポットの中で、ホー集落にある水車は最も魅力的なものです。遠くから見ても、これらの水車はとても大きいです。これらの水車を作るのはそんなに難しいとは思いません。地元の人々の腕は器用ですね。ここにくると水車を作る意味が理解できる他、地元の各少数民族の生活を体験できるようになりました」
タイ族の伝統的舞踊スエや祭りと共に、地元にある水車はここに住む各少数民族の生活に欠かせない一部であり、この地域の独特な美しさをもたらしています。