中部トアティンフエ省に足を運ぶ観光客は昔ながらの姿が保たれている王宮、寺院、庭付き家などを見学できるほか、この地方に広がる数多くのラグーンを探検することができます。
これらのラグーンを探検するためには、バイクを利用するのが最善です。フエの中心地を出発して、国道49号に沿って走ると一側は海で、一側はラグーンとなります。幾度も、フエのラグーンを訪れた写真家グェン・タイン・コン ( Nguyen Thanh Cong) さんは次のように語りました。
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「フエには数多くのラグーンがありますが、もっとも有名なのはタムザン・ラグーン、カウハイ・ラグーン、トウイトゥラグーンなどです。これらのラグーンは互いにつながりがあります。そこで、小船に乗れば、このラグーンから他のラグーンに行けます。これらのラグーンの水はいずれも海に流れ込みます。これらのラグーンで非常に見事な写真を撮影できます」
フエ市の中心地から12キロ離れたところにあるタムザンラグーンは東南アジア地域における最も大きな塩水のラグーンとして知られています。このラグーンは自然の手付かずの美しさを持っており、観光客の心を奪っています。観光ガイド ハ・ミン・チェン ( Ha Minh Chien) さんは次のように語りました。
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「昔、フエ宮廷に行くため、必ずタムザンラグーンを抜けなければなりません。昔、行く道は大変でしたが、今日は大分よくなりました。」
タムザンでの静かさと平穏さは他のところにありません。このラグーンの最も美しい時刻は夜明けと夕方です。先ほどの写真家グェン・タイン・コンさんはさらに次のように語りました。
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「夕方の真赤と空、および、水の青さが調和して、特別な色を作り出します。しかし、フエのラグーンで撮られた写真の美しさは広々として空間ではなく、そこに住む人々です。特に、私はタムザンラグーンに浮かぶ菅笠ノンの姿に深い印象を持っています。タムザンラグーンで小船に乗った時、水面に浮かぶ菅笠を初めて見かけました。その時、船を漕ぐ人に「なぜ、そんなにたくさんの菅笠が浮かんでいるか」を訊きました。船を漕ぐ人は「地元の人々はラグーンで水産物を探しているが、ラグーンの水位が高いから、遠くから見ると菅笠だけを見えるのだ」と答えました。」
タムザンラグーンに住んでいる住民は主に水産物の養殖と水揚げで生計を立てています。先ほどの写真家グェン・タイン・コンさんはタムザンラグーンにある小船について次のように語りました。
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「ここにある小船は他のところのものと比べて、より長くて、両先が曲がっています。フエ以外で、このような小船を見ることはできません。遠くから見ると水面におちた湾曲された竹の葉のように見えます。このタムザンラグーンの波が不順なので、このような形の小船を作ったのです」
フエのラグーンを見学してから、観光客は小船に設置される店に立ち寄り、ここで漁獲されたばかりの新鮮なシーフードを味わうのは最高でしょう。