北部紅河デルタに位置し、肥沃な土壌に恵まれたバクニン( Bac Ninh) 省は古くから、水稲文化の揺籃地の一つです。ハノイに隣接するバクニン省には現在、数多くの寺院、神社、封建時代の歴代の王様の墓が残されています。また、バクニン省は全国で最も多くの祭りが行われる地方だけでなく、ユネスコにより人類の無形文化遺産として認定された民謡クァンホの故郷でもあります。
ディンバン村の集会所
バクニン省に足を運ぶ観光客がまずはじめに見学するのはディンバン( Dinh Bang) 村でしょう。ディンバン村には11世紀から13世紀まで栄えた封建時代の李王朝の歴代の王様を祀るドゥ神社やリ・バット・デ( Ly Bat De) 廟などがあります。ドゥ( Do) 神社管理者のグェン・タック・キム( Nguyen Thac Kim) さんは次のように語りました。
(テープ)
「李王が即位する時、国土を統一してから、経済、社会、文化のインフラ整備に力を入れました。李王朝は強固な軍隊の構築にも配慮しました。これにより、李王朝は強固な経済作りに成功するだけでなく、当時のベトナムの領土を確保できました」
キン・ズオン・ブオン廟
キン・ズオン・ブォン( Kinh Duong Vuong) 廟
バクニン省を流れるドゥン川沿いにあるトァンタイン県に、ベトナム最古の王と言われるキン・ズオン・ブォン( Kinh Duong Vuong) 廟があります。また、トァン・タイン( Thuan Thanh) 県タイン・クオン ( Thanh Khuong) 村にはルイラウ( Luy Lau) 古城の遺跡も残されています。この遺跡は李時代に、バクニン省はベトナムの政治、経済、仏教と儒教の中心地であることを裏付けています。トァンタイン県には版画の村ドンホ( Dong Ho) 村、ブイサ( Bui Xa) 水上人形劇の村、ベトナムの伝統的民謡カーチュのタイントオン( Thanh Tuong) 村など伝統的職業村と民間芸術の村があります。特に、バクニン省にはベトナムの仏教の発展にまつわる多くの建築物も保存されています。例えば、ザウ( Dau) 寺、ブット・タップ( But Thap) 寺などです。正式には寧福寺です。通称:ブットタップ(筆塔)と言われます。
ブット・タップ寺
ブット・タップ寺には仏像がたくさん安置され、昔のベトナム人の彫刻芸術の上手さを示しています。トァンタイン県文化幹部であるグェン・ヒュ・ナム( Nguyen Huu Nam) さんは次のように語りました。
(テープ)
「ブットタップ寺はバクニン省の最も古いお寺です。特に、この寺には17世紀からの多くの仏像が保存されています。例えば、千手千眼観音菩薩像やブットという石造の塔ブットタップです。長い戦争を経てきましたが、このお寺は昔のままの姿が保存されています」
昔からの伝統文化が保存されているバクニン省は現在もそれぞれの村や人々の生活にはその伝統的文化の良さが示されています。バクニン省に足を運ぶ観光客はベトナム民族のある時代の歴史を理解することでしょう。