(VOVWORLD) -クアンバ県に足を運ぶ観光客はおっぱい形をした山の美しさとそれにまつわる伝説を忘れることができないでしょう。
北部山岳地帯ハザン省にあるクアンバ県はドンバン岩石高原の入り口にあり、多くの高い山と深い盆地があります。らせん状の道路や急曲線や切り立った崖の間に流れる川の風景はクアンバ県に特別な美しさを作り出しています。特に、クアンバ県に足を運ぶ観光客はおっぱい形をした山の美しさとそれにまつわる伝説を忘れることができないでしょう。
(写真: dulich.vnexpress.net) |
標高1000~1600メートルに位置するクアンバ県は緑溢れた盆地で、岩石に囲まれています。クアンバ県の県都はタムソン町です。この県は16もの少数民族の居住地で、その60%はモン族です、残りはザオ族、テイ族などです。モン族の居住地は高い山奥にあり、トウモロコシの栽培で生計をたてています。
一方、ザオ族やテイ族は山の麓に住んでおり、水稲で生計をたてています。農業に従事している他、クアンバ県に住む各少数民族は手織り物生産、竹細工、農業器具の生産などの伝統的工芸を持っています。
クアンバ県に住む各少数民族は豊かな民族的文化を持っています。モン族の伝統的楽器は笛ですが、テイ族はテンという民謡とティンという楽器があります。
音楽
お聴きいただいたのはテイ族のテンという民謡とティンという楽器の演奏でした。クアンバ県にはクアンバの天への門、カンティ城の玄関、コーミートンバイ洞窟、タクソンタン洞窟など多くの有名な景勝地があります。特に、タムソン町に至る国道4C沿いに位置する2つの「おっぱい」山はいつも観光客を寄せ付けています。高い山々と棚田の中にいっぱい形の2つの山は奇跡の景色と言えます。
地元の人々は今もこの山にかかわる伝説を伝えています。その伝説は次の通りです。昔、地元には口笛を上手に奏でて、ハンサムな男性がいました。彼の笛の音は谷川が流れるせせらぎのように、そして、森にさえずる鳥のように聞こえます。天上に住む美しい天女はその笛の音を聞いて、風と共に人間の世界に入って、口笛を奏でる人を探しに行きました。人間の男が好きになった天女はここに泊りました。
二人は仲睦まじい夫婦になりました。二人は息子が授かりました。天上の王様はその天女が下界の人と結婚したことを知ると、怒って、天女を天に帰るように使いの者に命令を下しました。
夫が一人で小さい子供を育てることができるかどうかを心配していた天女は自分のおっぱいを下界に残すことにしました。子供がそのおっぱいのおかげで早く成長しました。そのおっぱいは後に2つの山になりました。その2つの山が「2つのおっぱい山」または、「天女の山」と呼ばれるようになりました。
天女の母乳により、この地は一年中涼しい気候に恵まれ、桃、スモモ、梨、柿など様々な果物が美味しい味をしています。現在、クアンバ県に足を運ぶ観光客はいずれも、おっぱい山の見学をみのがすことはできません。
また、おっぱい山は詩人、作曲家、写真家の創作インスピレーションの元となっています。ハノイの写真家グェン・トアン・クア( Nguyen Tuan Khoa) さんは次のように語りました。
(テープ)
「ここを訪れる観光客は自然がこの地に授かるこの『芸術作品』を眺めるため足を止めます。広々とした岩石と田畑の中で、おっぱい山があるのは驚くべきことです。私は幾度も、この地に来ていますが、そのつど違う美しさがあります」
クアンバ県に足を運ぶ観光客は手織物の村、タムソン町にあるテイ族の文化村などを訪れる他、各少数民族の伝統的祭りに参加することができます。また、定期市が開かれる日に、地元の特産品を味わうことができます。この地に一度足を運ぶならば、観光客はこの地に深い印象を持つことでしょう。