観光の開発と伝統文化の保存に向けたカオバン省ホアイカオ村住民の取り組み
(VOVWORLD) -ホアイカオ村は、北部山間部カオバン省グエンビン県クアンタイン村にある小さな村であり、少数民族ザオティエン(Dao Tien)族の居住地でもあります。この村は、美しい自然風景や、ユニークの伝統文化などの潜在力やメリットを活用して、観光開発に励んでいます。
小さな盆地に位置するホアイカオ村にある家は、木材で建設され、瓦を陰陽の形に交互に敷き詰めた屋根を持っており、懐かしい美しさを見せています。現在、この村にはザオティエン族の30世帯あまりが住んでいます。ホアイカオ観光村プロジェクトは2018年に試験的に実施されましたが、2020年に正式に稼働されました。
カオバン省文化スポーツ観光局のト・ティ・チャン副局長は次のように明らかにしました。
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「私たちは、村民たちに観光客の迎え方や、接客マナーの基本などの訓練を行いました。さらに、観光スポットの建設、地元のユニークな観光商品の開発、そして、ザオティエン族の伝統文化体験ツアーの開設を行ってきました。これにより、ホアイカオ村を訪れる観光客の数は年々増加し、観光サービスの質も向上しています。現在、カオバン省には7カ所のコミュニティ観光村があります。このうち、ホアイカオ村は一番人気が高いです」
ホアイカオ村の村民は、観光客を誘致するため、観光サービスの質向上と観光商品の多様化に取り組んでいます。村にあるホームステイ主であるチュウ・ミン・ドウックさんは次のように語っています。
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「我が家が観光サービスの提供をはじめたのは2021年からです。さらに多くの観光客を迎えられるように、独特な魅力や個性的なデザインを持つホームステイに改めたいと考えています。ホームステイサービスの提供に従事しない世帯は、蜜蝋で布の模様を描く職人として働く、または、刺繍をしたり、生薬入浴剤を生産しています。私たちは、ソーシャルネットワークを利用して、地元にある美しい観光スポットやホームステイの広告を行っています。主に国内観光客です」
グエンビン県の行政当局が、文化会館の改修、駐車場の建設、ザオティエン族の日常生活用具の復元に配慮したことにより、観光活動は日々賑やかになっています。クアンタイン村人民委員会のホアン・コック・チャン委員長は次のように語っています。
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「ホアイカオ村にある各ホームステイは、それぞれ約10人の顧客を収容できます。この村を訪れる観光客は年平均400人∼600人に達しています。外国人観光客もいます。その他、村民たちは、刺繍の枕カバー、手織りマフラーを観光商品として生産し、商売しています」
家の建築様式から、銀細工、刺繍、蜜蝋で布の模様を描く技術、生薬入浴剤の生産などに至るまでのザオティエン族の伝統文化は、かなり昔のまま保存されており、観光開発に繋がる潜在力とメリットであるとされています。ザオ族の蜜蝋で布の模様を描く職人技は昔から伝わるもので、今もなお大切に保たれており、日常着にも使われています。特に、この技術の原料である蜜蝋も村の財産となっています。
首都ハノイから来た観光客であるコン・ホアイ・アンさんは次のような感想を述べています。
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「私は、蜜蝋で布の模様を描く職人技を体験したいので、この村を訪問しました。職人が蜜蝋で布の模様を描く職人技を披露することに賞賛するだけでなく、職人の教えを受けて、自分で蜜蝋で布の模様を描くこともできました。チャンスがあれば、カオバン省にある他の観光地も探検したいと思っています」
ホアイカオ村の来訪者は、素朴で手付かず自然風景、およびザオティエン族の伝統文化を体験することが出来ます。