アセアン＝東南アジア諸国連合が結成された直後、アセアン共同体の構築という構想が練られました。これまで、アセアン共同体の構築は最終の段階に入っています。しかし、アセアン加盟諸国の国民すべてがアセアン共同体の構築がもたらすメリットとデメリットを十分に理解されるとはいえません。そのため、アセアン加盟諸国の国民に対する宣伝活動が強化されています。

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「私はアセアン共同体への参入について聞きましたが、その段取りや実施の進捗度などに関する具体的な情報をまったく知りません」

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「アセアン市民として、アセアン共同体が構築される時、私は他の加盟国の製品を容易に買うことができるし、逆に、他のアセアン加盟諸国の国民もベトナムの製品を楽に買うことができるというふうに理解しました。」

アセアン共同体やアセアン加盟諸国に関する見識不足はアセアン文化社会共同体構築にとって大きな試練となっています。アセアン事務局が実施したアンケート調査結果によりますと、ベトナムだけでなく、アセアンの他の加盟国の都市の市民の80％はアセアン共同体について聞いたことはありますが、76％はアセアンの役割をまったく知りません。このように、アセアン人口の3分の1しかアセアン共同体の構築がもたらす利益を理解していないことは懸念すべきことです。ベトナムアセアン友好協会の会長を務めているレ・コン・フン( Le Cong Phung) 元次官は次のように語りました。

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「アセアン共同体は加盟諸国の政府や指導者のものはなく、アセアン人民のものです。人民はその共同体を構築したり、完備したりする人々です。そのため、この共同体は人民のために活動をしなければなりません。近年、アセアン加盟諸国の人民との交流が活発に行われていますが、十分とはいえません。加盟諸国の政府はアセアン共同体について宣伝活動を強化する必要があります」

現在、アセアン加盟諸国ではアセアン共同体に関する座談会、草の根外交、展示会、ウエブサイトの開設など様々な宣伝活動が行われています。また、それぞれの国々はアセアンと加盟10カ国の歴史、発展の道のりに関するドキュメンタリー映画を制作しました。ベトナム駐在インドネシアのMayerfas大使は次のように語りました。

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「アセアン加盟諸国で実施されている様々な活動はアセアン共同体構築に対するアセアンの決意の表れです。アセアン加盟諸国はアセアン共同体構築に全力を尽くしています。インドネシアをはじめ、アセアン加盟諸国の人民は彼らがアセアンの重要な一部であることを認識してもらうことを望んでいます」

今年、アセアンはそれぞれの加盟国でアセアン文化センターを設立するプロジェクトに乗り出し、そして、来る8月8日、タイで、アセアン文化センターが初めて開設されます。これはアセアン共同体に関する加盟諸国の認識向上に寄与するとされています。

現在、アセアン加盟国の人々10人にあたり、30歳以下の人は6人です。つまり、アセアン加盟諸国で若者の総人口は３億２千万人です。これはアセアンの今後の発展に重要な意義を持つものです。現在、ベトナムの多くの若者がアセアン共同体への参入のため、必要な知識を身に付けるように全力を尽くしています。ハノイ国家大学の経済専攻のマスター号を取得したフォンリン( Phuong Linh) さんは次のように語りました。

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「自分の能力はアセアンをはじめ、世界の労働市場の要求に応えられると思います。私たちは英語をはじめ、様々な知識を習得しました」

アセアン加盟諸国の政府の具体的な行動と人々の意識により、豊かな文化色と多様性の中の統一を特徴とするアセアン共同体が成形されつつあります。