低所得者向けの朝食店


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現在、ベトナム通貨の千ドンは日本円にすると、約5円です。リスナーの皆様は、この5円で、何が買えると思いますか。ベトナムなら、細い青ネギ3本しか買えません。しかし、毎月最初の金曜日の朝に、貧しい労働者や低所得者を対象に150人分の朝食を一人千ドンで提供している店があるのです。ハノイ市ドンダ区オチョアズア通りにある「ブンボー・フエ」という朝食の店があります。


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こんなブンボーが1杯千ドンだって?


「ブンボー」というのは米粉の麺と牛肉、豚足などを用いた料理で、ベトナム中部都市フェの名物です。一般的に、ブンボー1杯は少なくとも3万ドン、約150円ほどですから、この店が普通より30倍安い値段で提供していることになります。その理由を尋ねると、多くの人々は驚き、さらに、不思議そうな態度を示しました。

「ブンボーが1杯千ドンだって?信じられないよ。現在は何もが高いんだから、たった千ドンで朝食をとっても健康を維持できないよ。不思議なことだよ。」これが、千ドンの「ブンボー」に対する多くの労働者の意見でした。

「分かち合いの金曜日」は、このお店の主チャウ・ゴック・ジェップさんが名付けた慈善プログラムです。ジェップさんによりますと、幼いころから家族と一緒に、慈善活動を積極的に行っていたため、常に恵まれない人々に厚情を与えています。そこで、彼は、一杯当たり数万ドンのビーフンやフォーが買えない貧しい労働者のために、この慈善プログラムを実現することにしました。ジェップさんの話です。

(テープ)

「このプログラムに投じる金額は、レストランの売り上げ2日分に匹敵します。また、金額は会社員の1ヵ月分の給料に相当します。私と家族は、この慈善活動を1カ月に1回、長く行いたいのです。」

このように語ったジェップさんは、多くの低所得者にこのプログラムを知ってもらう方法について、次のように明らかにしています。

(テープ)

「多くの低所得者が私の店に来てもらうために、チラシを作って、道で出会った天秤棒で移動販売の人や、紙屑やペットボトル、プラスチック製品などリサイクル出来る物を拾っている廃品回収の人々などに直接配っていきました。最初に日には、150人分の春雨ビーフンを午後6時まで販売しましたが、次の日に、昼間まででした。」


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移動販売の仕事をしているダン・ティ・ホアさんは次のように話しています。

(テープ)

「知り合いの話で知ったので、この店に食べにきました。お店は、主に低所得者ばかりで、とても混んでいます。店主が私たちのように人を助けてくれて、とてもありがたいです。今は、1千ドンは何も買えませんのに。」

一方、土木作業員のディン・バン・トォさんは次のように語っています。

(テープ)

「私は、先週の金曜日の昼に食べに行きました。とても美味しかったですよ。私たちのような労働者にとっては割引は多ければ多く程いいですから。私は、かつてのない、そんなに安いブンボー食べたことがないです。」

このお店が、低所得者に対し朝食をただであげる代わりに、1杯千ドンの値段で販売した理由は、困難を分かち合う意味でありながら、来客が「頂く」という感覚を考えないようにということです。

お店の近くに住むチャン・ティ・ハインさんは次のように明らかにしています。

(テープ)

「毎月第一金曜日の朝にこの店の利用者は主に低所得者でいつも混んでいます。店の慈善プログラムは有意義なものです。恵まれない人々を助けるこいうモデルはさらに拡大してもらいたいです。」

ハノイ市やホーチミン市など多くの地方では、チャリティレストランが存在しています。これらのレストランのオーナーは、貧しい労働者の困難さの軽減に寄与していることでしょう。

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