タイ族の伝統文化の保存に取り組むヒン村

(VOVWORLD) - ハノイから西北へ300キロ以上離れたところにあるソンラ省ソンラ市ヒン村は、少数民族タイ族の居住地で、タイ族の民謡や踊りを始め、伝統文化を守ることでよく知られています。
タイ族の伝統文化の保存に取り組むヒン村 - ảnh 1民謡を練習している村人

約200の世帯が住んでいるヒン村に足を運ぶと、誰もが、タイ族の伝統的な高床式の家が丘の麓まで並んでいる風景や、タイ族の民謡や踊りを夢中で披露する村人の姿に引き付けられることでしょう。

(テープ)現場の音

お聞きいただいているのは、ヒン村のタイ族伝統文化保存開発クラブが披露している民謡です。メンバーが85人いるこのクラブは、衰退しつつある多くの伝統文化の復活に力を入れています。その中で、「ソエ」という7つの踊りを復活したことは最も際立った成果です。これらの踊りは元々、春祭りでよく踊られるものでしたが、踊れる人が少なくなったという時期もありました。しかし、ヒン村のタイ族伝統文化保存開発クラブの努力により、これらの踊りは再び、春祭りで披露されるようになりました。クラブの一人ロ・ティ・タムさんは次のように話しました。

(テープ)

「かつては春祭りで、村人が地酒を入れた壺や、悪魔を追い払うために立てられた木を廻って踊る風景があったけど、今もなお、覚えていますよ。そのため、どうしてもこれらの踊りを復活させて、みんなが踊れるように教えようと決意を固めました。これからも、タイ族の伝統文化が衰退しないように、知っていることの全てを子どもに教えたいと思います。」

タイ族の伝統文化の保存に取り組むヒン村 - ảnh 2伝統的な踊りを練習している村人

実際、クラブは村の子どもに民謡や踊りを教えるクラスを頻繁に行っています。これにより、タイ族の民謡や踊りを披露することができる子どもが増えつつあり、その中で、2人はソンラ省の民間文芸専門学校に入っています。クラブのメンバー ロ・ティ・バンさんは次のように話しました。

(テープ)

「タイ族の民謡を歌う時、いろいろな歌い方がありますが、全ての歌は、その民謡にふさわしい楽器のメロディーと合わせて歌われます。民謡を覚えるのは簡単ではないが、子どもはもちろん、覚えたい人全員に教えたいと思います。もし、大人も歌えれば、自分の子どもに教えられるはずです。」

ヒン村のタイ族伝統文化保存開発クラブは、民謡や踊りの他、タイ族の文字を教えるクラスも開いています。現在、このクラスは生徒が35人いて、その中の6人が子どもです。クラブの担当者ロ・スアン・フォンさんは次のように話しました。

(テープ)

「タイ族の文字を教えるクラスは、全ての生徒が読み書きを上手くすることができることが狙いです。また、夏休みに、より多くの子どもがクラスに参加することを期待しています。また、これから、タイ族の伝統的な楽器の使い方に詳しい人に頼んで、伝統的な楽器の使い方を教えるクラスを開こうと思っています。」

現在、ソンラ省は、ヒン村を模範にして、タイ族の伝統文化の保存と開発事業を他の村で展開する計画があります。こうした取り組みにより、タイ族の人々が伝統的な民謡や踊りを夢中で披露する風景がよく見られることでしょう。

ご感想

谷昌明

4月12日の放送でタイ族の踊りに興味を持ちました。伝統を守る取り組みは素晴らしいと思います。

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