2021年1月1日

(VOVWORLD) -
A: 新年あけましておめでとうございます。2021年の元日にあたり、特別番組をお送りします。リスナーの皆さん、ご健康とご多幸をお祈り申し上げます。今年も宜しくお願いいたします。

B: 今日の特別番組は「ベトナムの地位の確立」をテーマにします。今日のこの時間は2020年におけるベトナムの経済、社会、外交分野の際立った成果を振り返ります。これらの成果は新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行している背景の中でもベトナムの地位向上に寄与したといえます。

A: これらの成果を基礎にベトナムは少なくない困難や試練が予想される2021年に向けて着実に前進するでしょう。

B: まず、ベトナムの喜ばしい成果をご紹介します。

ベトナムの印象

2020年、困難や試練が山積している中で、ベトナムはASEAN議長国と2020年~2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国を務めました。ベトナムは能動性と創造性を生かして、新型コロナのパンデミックに主体的に対応すると同時に外交分野の任務を立派に果たし、国際社会に良い印象を与えました。

2020年に入り、新型コロナウイルス感染症が発生し、ベトナムを含め、世界各国に多大な打撃を与えました。こうした事情を踏まえ、ベトナムは「疫病と敵のように闘う」という決意を固め、断固たる対応策を講じました。その結果、ベトナムは疫病の制圧に成功した屈指の国の一つとなり、ベトナムの医療部門の専門度合や感染症例の発見、隔離措置、感染者の治療、新型コロナ対応での国際協力などは国際社会の高評を得ています。在ベトナムキューバ大使館のLianys Torres Rivera 元大使は次のように語りました。

(テープ)      

「ベトナムの新型コロナ対応策に深い印象を受けました。ベトナムの対応策は各国にとってお手本となっています。ベトナムは新型コロナのパンデミックと敵のように闘って、国民の命と健康を断固として守りました。ベトナムに感謝したいと思います。というのは私たちは安全な国に暮らし働いているからです。」

ベトナムはASEAN2020議長国として、「疫病と敵のように闘う」という精神をASEAN内で掲げました。ベトナムが牽引する下で、ASEAN共同体は強い意志、高い決意、断固たる行動で、効果的に協力し、新型コロナ対応などで全面的かつ実質的な成果を収めました。ベトナムが提案した新型コロナ対応を目指す複数のアイディアや優先課題はASEANの賛成を受け、国際社会により高く評価されました。在ベトナムチェコ大使館のViteslav Grepl大使は次のように語りました。

(テープ)

「ASEAN2020のスローガンは『結束と主体的適応』は適切なものです。議長国ベトナムの牽引の下でASEAN加盟諸国は新型コロナ対応に成功しました。ASEAN内の団結が日増しに強化され、ASEANの協力がさらに効果的に行われていくと信じています。」

ASEAN2020議長国としてベトナムは重要な目標を主体的かつ柔軟に調整し、新型コロナとの対応でASEANを指導してきました。また、国連安全保障理事会非常任理事国としても活躍していました。アントニオ・グテーレス国連事務総長は次のように語りました。

(テープ) TET DUONG LICH 3       

「ベトナムは1977年、国連に加盟して以来、国連の主要なパートナーとなっています。ベトナムの軍隊は国連平和維持活動に参加し、ミレニアム開発目標を達成した上で、持続可能な開発のための2030アジェンダを展開しました。また、国連安全保障理事会非常任理事国として平和維持に重要な貢献をしています。」

新型コロナが大流行し、世界経済が衰退している中で、ベトナムは地域的組織や多国間場裏で発言力を高めるだけでなく、経済発展でも一定の成果を収めました。

全政治システム、各省庁、部門、企業界、及び全国民の努力により、マクロ経済の安定化や経済の主要なバランスが確保され、疫病収束後の回復と発展に弾みをつけるとしています。イギリスのブランドコンサルティング会社のブランド・ファイナンス社(Brand Finance)がこのほど発表した世界各国の国家ブランド価値を数値化したランキング「世界で最も価値のある国家ブランドトップ100」2020年版によりますと、ベトナムは前年の42位から33位に順位を上げ、ベトナムの国家ブランド価値は前年比、+29%増の3190億USD(約33兆円)で、増加率は世界トップだということです。グエン・スアン・フック首相は次のように強調しました。

(テープ)

「ベトナムのGDP成長率は昨年同期と比べ、かなり減少しましたが、地域と世界では上位グループにあります。困難な状況下で、ほとんどの国がマイナス成長になりましたが、我々は生産経営を維持に、危機に陥らないように全力を尽くしてきました。また、エネルギーや食糧安全保障が確保され、社会的隔離措置が実施されながらも、国民に必需品を十分に提供してきました。」

2020年、ベトナムは多くの困難や試練を乗り越え、誇らしげな成果を収めました。これを通じて、ベトナムは国際社会の責任感あるメンバーとして、グローバルな試練の解決に尽力してきたことを示すとしています。

A 以上、「ベトナムの印象」という記事をお送りしました。その中で、ベトナムだけでなく、全世界にとっても困難な一年であった2020年におけるベトナムの経済・社会、外交分野の際立った成果を振り返りました。

B 疫病対応や経済発展で収めてきたベトナムの成果は素晴らしかったです。特に、外交分野の成果もそうですね。

A 次にベトナムの声放送局の取材に対するグエン・ミン・ヴ外務副大臣の談話をご紹介します。

ASEAN2020の議長国と2020年~2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国として収めたベトナムの成果をどのように評価されますか?

(テープ)

「2020年、私たちはASEAN2020、第41回AIPA総会、2020年~2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国として3つの重要な任務を果たしました。これを全うするため、ベトナムは全力を尽くし、期待より目覚しい成果を収めました。新型コロナウイルス感染症が深刻な影響をもたらし、大国間の競争が激しくなって、世界経済が危機に陥っている背景の中で、我々が収めた成果は国際社会により高く評価されています。」

これらの任務の遂行に際し、ベトナムが残した印象はなんですか?

(テープ)

「これらは組織と内容に関する印象です。組織面で、私たちは新型コロナウイルス感染症に素早に対応を取るとともに、現場とオンラインを掛け合わせたハイブリッド形式で複数の会議を行い、良い成果を収めました。全ての議事が行われ、全ての協力計画が展開されました。内容面でベトナムはASEAN加盟諸国の利益のために様々な構想やアイディアを提出し、ASEANの賛成を受けました。『結束と主体的適応』をテーマとして掲げ、私たちは加盟諸国の関心事に応え、ASEAN新型コロナ対応基金や緊急医療用品備蓄倉庫の設立など具体的な構想を出しました。また、ASEAN共同体の構築や2025年以降のASEAN共同体ビジョンの作成を推進するための様々な措置を提出し、加盟諸国の支持を受け、採択されました。これにより、ASEANの価値の向上やASEAN加盟諸国と対話国との連結の強化が図られました。

さらに、国連安保理非常任理事国としてベトナムは平和・安全保障に適切な貢献をしてきました。国連憲章調印75周年にあたり、国連憲章の遵守に関するオープンな対話が初めて行われました。この席で、私たちは世界の安全保障問題に適切な解決策を提案しました。」

これらの成果は国際社会におけるベトナムの地位の確立にどのような影響を与えるでしょうか?

(テープ)

「これらの貢献により、国際社会におけるベトナムの地位が日増しに重要になっています。ベトナムの構想やアイディアは国連憲章を顕彰し、世界の平和と安全保障分野で発生している問題点の解決策や疫病の防止対策に寄与しています。国連事務総長はベトナムを地域の平和と安全保障にとって前向きな要素であることを評価しました。」

どうもありがとうございます。

音楽

MC A:以上、ベトナムが2020年に外交分野において収めた成果に関して、グエン・ミン・ブ外務副大臣のVOVのインタビューをお伝えしました。

MC B:昨年、ベトナムは多くの困難と試練を乗り越え、外交分野で多くの成果を収めたことを誇りに思っています。国際社会もベトナムのこれらの成果を高く評価しています。

MC A:2020年に収めた成果を見て、2021年の明るい展望を期待することができるでしょう。次に「ベトナムの着実な地位」を見出しにした記事をお伝えします。

音楽

「ベトナムの着実な地位」

新型コロナウイルス感染症からの深刻な影響を受けた世界経済の不調にもかかわらず、ベトナム経済が高い成長率に達することが予測され、世界経済の明るい点となる見通しです。

イギリスに拠点を置くスタンダードチャータード銀行の予測によりますと、2021年、ベトナムの経済成長率が7.8%に達する見通しであるとしています。

世界最大手の格付け機関とされるS&P グローバル・レーティングは、2021年、ベトナムの経済成長率が11.2%に達する見通しであると明らかにしました。一方、ADB=アジア開発銀行は9月15日に発表した2020年版アジア経済見通しの更新版によりますと、2021年、ベトナムの経済成長率が6.3%に達する見通しがあるとしています。

このように、世界の多くの組織は2021年、ベトナムはベトナム国会が2020年11月11日に採択した2021年の経済成長率が6%にするという目標を上回ることを予測しています。2020年10月にハノイで開かれた「2021年の経済・回復と発展を支える物」をテーマにしたフォーラムでは、VCCI=ベトナム商工会議所のブ・ティエン・ロック会頭は次のように語りました。 

(テープ)

「経済体制の改革、経営環境のメリットを良好に活用することで、経済発展の原動力を作り出します。障壁の撤廃や、手続きの簡素化は、経済発展事業に全国民の力を集めることが出来ます。」

明るい経済展望があるベトナムは外国の投資家にとって魅力的な投資先となっています。ベトナム駐在韓国企業協会のホンスン副会長は次のように語りました。

(テープ)    

「ベトナムは外国投資家が関心を寄せている投資先の一つです。ベトナムはEUFTA=ベトナムとEU=欧州連合との自由貿易協定、CPTPP=包括的かつ先進的環太平洋経済連携協定など多くのFTA協定を締結しています。これはベトナム企業が新しい市場への進出に有利な条件を作り出しています。このチャンスをつかんで、韓国の多くの企業はベトナム市場に進出する意向があります。この前、生産企業だけがベトナムに進出したいでしたが、現在は、スタートアップ企業もベトナムに進出することを望んでいます」

外交分野において、ベトナムは国際社会における地位が確立されています。国連駐在ベトナムのダン・ディン・クイ大使は国際社会はベトナムの貢献を高く評価するだけでなく、国際社会におけるベトナムの地位が日増しに高まることを確信していると明らかにしました。クイ大使は次のように語りました。

(テープ)  

「ベトナムはドイモイ(刷新)事業を行いながら、国際法を遵守していることは世界各国の好評を得ています。現在、ミレニアム目標を効果的に実現しています。その他、ベトナムは世界大国と良好な関係を結ぶと共に、伝統的協力関係がある各国と引き続き関係を維持しています。そのため、国際社会はベトナムが責任感がある国だけでなく、信頼に足るパートナーと見なしています。」

ベトナム駐在国連事務所のコーディネーターであるカマル・マルホトラ氏はベトナムはミレニアム目標の実現にけん引役を担っていると明らかにし、次のように語りました。

(テープ)  

「ベトナムはミレニアム目標のほとんどを遂行する最初の国々の一つとなってきました。ベトナムは国連の重要な加盟国で、国連のミレニアム目標の遂行に重要な役割を担っています」

2020年に達成した成果により、ベトナムは自信をもって、2021年の経済社会の明るい展望を期待することでしょう。

音楽

MC A:以上、「ベトナムの着実な地位」をテーマとした2021年の最初の特別番組をお送りしました。

MC B:リスナーの皆さんのご協力を感謝申し上げます。来年もVOV日本語放送をどうぞよろしくお願いいたします。

 

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