クアンニン省農村部の幹部、デジタル政府への適応加速

(VOVWORLD) -ベトナム北部クアンニン省は現在、デジタル技術をコミュニティ、特に農村部へと浸透させる取り組みにおいて、国内各地をリードする存在となっています。この動きは、DXが大都市だけのものではなく、末端の幹部が主体的に学び、変化を受け入れることで、農村、山岳地帯、さらには離島における「新たな推進力」になり得ることを示しています。
クアンニン省農村部の幹部、デジタル政府への適応加速 - ảnh 1クアンニン省では、2025年に入ってから数万人規模の公務員や市民を対象に、デジタルスキルの活用に関する研修を行った。

ハイラン村トンニャット集落の文化会館では、住民たちが「すべての人へのデジタルトレーニング」と呼ぶ技術研修が、活気ある雰囲気の中で行われています。この特別な教室には、電子身分証明アプリ「VneID」や、キャッシュレス決済、ソーシャルネットワークでの情報収集に初めて触れる高齢者も多く参加しています。村の青年たちは「デジタル技術チーム」として、住民一人ひとりに寄り添い、操作方法を丁寧に指導しています。

トンニャット集落党委員会のファム・ホン・フォン副委員長は、次のように述べています。
(テープ)
「地域のデジタル技術チームの若者たちは、根気強く教えてくれています。私の世代は記憶力も衰えていますが、デジタル技術を学べるのは本当に素晴らしいことです」

クアンニン省農村部の幹部、デジタル政府への適応加速 - ảnh 2ハイラン村の青年たち、村の幹部にアプリ「VNeID」の使い方を指導。

2025年初めから現在までに、クアンニン省は1万5600人以上の公務員に対しデジタルスキルの研修を実施すると同時に、オンライン公共サービスやキャッシュレス決済、電子署名などが活用できるよう数千人の住民に対して支援を行ってきました。

ハイラン村祖国戦線委員会のリ・ティ・チン副委員長は、次のように述べています。
(テープ)
「DXデジタルトランスフォーメーションを成功させるには、まず宣伝活動や実務向けの設備・インフラの整備が不可欠です。次に人材面では、情報技術に詳しい人、ソフトウェアの操作を指導できる人が求められます。アプリの操作は多岐にわたるため、上級機関による継続的な研究と指導が欠かせません」

クアンニン省農村部の幹部、デジタル政府への適応加速 - ảnh 3

他方、人口の94%以上を少数民族が占める国境沿いのホアンモー村でも、地方行政府がそれぞれの集落にコンピューターを配備し、幹部へのデジタル操作指導を行っています。

ホアンモー村人民委員会のホアン・キエン・チュン副委員長は次のように述べています。
(テープ) 
「住民が一度で覚えられなければ二度、三度と、習得するまで根気よく指導します。今後は、近隣住民が行政手続きを行う際、教員などの中心的な人材がサポートできる体制を整えていく方針です」

これらの事例は、DXが単にアプリをインストールしたりソフトウェアを操作したりすることではありません。それは管理のあり方を変え、住民が透明性の高い情報に迅速にアクセスできるようにする思考の変革です。そして、都市部、農村部、山岳地帯のデジタル格差を解消し、「誰一人取り残さない」ための大きな一歩でもあります。

デジタルトランスフォーメーションは技術の物語ではなく、人間の物語です。クアンニン省では、現代的なサービス政府の精神を胸に、今日もその物語が草の根から書き換えられています。

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