(VOVWORLD) -生活のあらゆる側面へのIT情報技術とDXの応用を実施したことで、少数民族居住地と他の地域との開発格差を縮小し、社会経済発展と生活の質向上に貢献しています。
近年、ベトナム北部山間部タイグエン省は少数民族居住地において、DX=デジタールトランスフォーメーションを推進したことで、農村部に新たな姿をもたらしています。生活のあらゆる側面へのIT情報技術とDXの応用を実施したことで、少数民族居住地と他の地域との開発格差を縮小し、社会経済発展と生活の質向上に貢献しています。
「トップ農産物・街に届ける農産物」「タイグエン農産物・ベトナム製品の誇り」といった一連のライブ配信は、去る8月に同省と関連機関の協力のもと実施され、省内外の多くの消費者の関心を集めました。その結果、多くの農産物が完売となりました。インターネットと4G回線の普及により、農家は市場で商品を売る苦労や販路開拓の悩みがなくなりました。
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「デジタル環境での販売は多くの人の目に留まりますし、販路を心配する必要がなくなりました」
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「SNS、Tiktok、Facebookなどを活用すれば、初期費用をかけずに商売ができます。」
デジタル教室 |
DXは、農業、医療、教育、行政サービスなど、タイグエン省山間部の隅々まで浸透しています。診療所では、医療従事者が患者の国民IDカードのQRコードをスキャンするだけで電子カルテにアクセスできるため、紙の健康手帳は不要になりました。村落では、政府からの通達が住民により迅速に伝えられるようになり、行政手続きも以前よりずっと便利でスピーディーになりました。
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「電子身分証明アプリ『VneID』アプリやZaloのグループチャットは非常に便利です。たとえば、役所からのお知らせがあればアプリで村の住民と連絡を取り合えますし、村の仕事の調整も簡単になりました。一軒一軒に知らせに回る必要がなくなりました」
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「ITは私たちの日常生活に大いに役立っています。時間や手間が短縮され、書類手続きにかかる時間も減り、住民への結果の返答も早くなりました」
数年前まで馴染みのなかった「デジタルトランスフォーメーション」や「デジタル技術」は、今やタイグエン省の住民、特に山間部やへき地で暮らす少数民族にとって、生活の重要な一部となっています。2025年7月時点で、省内のほとんどの村と街は安定した光ファイバーとモバイル通信が利用可能となっています。かつて「通信不毛の地」だった集落にも4Gが届き、学校、診療所、生産拠点などには5Gも導入され始め、人々のスムーズな接続を支えています。
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「インターネットが使えるようになってから、村民の色々な面で役立っています。ネットで稼ぎ方の知識を得たり、子どもたちの学習や知識習得も手助けできます。」
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「国のIT化政策のおかげで、特にへき地の住民にとって医療の面でとても便利になりました。」
タイグエン省の殆どの村では、貧困層や少数民族への通信・インターネットサービス利用の支援や、スマートフォンの使用奨励など、DXを推進するための様々な対策が講じられています。これにより、人々は科学技術の応用やオンライン公共サービスに関する情報にアクセスし、国の政策や法律を速やかに把握し、キャッシュレス決済や電子IDの普及率向上につながっています。
DXが不可欠な流れであることを住民に理解してもらうため、タイグエン省は2022年半ばから「地域デジタル技術チーム」を設立しました。これらのチームはDXの推進役として、住民にデジタル技術を積極的に広め、スマートなアプリケーションの利用方法を直接指導しています。
ヴァンハン村のコミュニティデジタル技術チームのメンバーであるドアン・スアン・チュオンさんは次のように明らかにしました。
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「研修で得た知識をチームのメンバーに広め、協力して住民を文化会館に招いて指導しました。今では多くの世帯が自宅で出生届を申請できるようになりました」
その一方で、若い世代がデジタル技術を習得できるよう、タイグエン省内の青年同盟、教育機関、地方行政当局は「山間部のデジタル教室」や「若者のためのデジタルクリエイティブ空間」といった複数のモデル事業を協力して展開しています。これにより、山間部の若者にデジタル知識とスキルを提供し、社会の一般的な潮流に追いつく手助けをしています。
複雑な地形とインフラが限られていた山岳省から、タイグエン省は北部中部・山岳地方でDXを主導する地域のひとつに成長しました。特に山間部の住民にとって、ITの応用とDXは生活に多くの変化をもたらしています。