ハノイから300キロ離れた北部の山岳地帯にあるソンラ省に、チェンソム村があります。少数民族のタイ族の人々が住むこの村は、ベトナム北部での新農村作りプログラムのモデルとなっています。



このプログラムの成果で、村は大きな変貌を見せています。道路が綺麗に舗装され、拡張されました。農業に携わる住民は、良質で生産効率のよい苗木を選んで、栽培しています。水産物も、市場で売れる物が選ばれて養殖されています。現在は、稲作が徐々に減っていますが、花作りや淡水魚の養殖、豚の飼育が盛んに行われています。チェンソム村人民委員会のロバンロアン副委員長は次のように話しました。

（テープ）

「ここでは、政府主導ではなく、住民自らが、新農村作りプログラムを積極的に展開しています。このプログラムのおかげで、住民の生活が著しく改善されています。」

これまでに、国の新農村作りプログラム指導委員会が出した１９の目標の中で、チェンソム村は、貧困率の削減、持続性のある農業生産方法の導入、安全保障、社会秩序の維持の４つの目標を達成しました。残る目標に関して、当面は、チェンソム村と他の村を結ぶ道路の拡張・改修プロジェクトと、新農村作りプログラムのピーアールの強化を行います。

チェンソム村のトンバンフォン村長の話です。

（テープ）

「新農村作りプログラムを効果的に実施するため、様々な会合を開いてきました。それを通じて、地方行政府から住民まで、全ての力を結集することができました。村の各家庭は道路の拡張に寄付をよせてくれました。」

これまでに、１０キロにわたる道路の改修工事が行われました。住民は、新農村作りプログラムの成果に大いに満足しています。多くの世帯は道路の拡張工事のため、自分の土地を提供しま

した。チェンソム村に住むロディホアンさんは次のように話しています。

（テープ）

「私の家族全員が、新農村作りプログラムの意義を十分に理解しました。それで、みんなで家の畑をきれいにして、道路拡張のための土地を提供しました。今、村の道路は広くなって、綺麗になりました。大変嬉しいです。」

チェンソム村の新農村作りプログラムの成果は、ベトナム国内でよく知られるようになってきました。近い将来、チェンソム村で、国の新農村作りプログラムの１９の目標すべてが達成されることが期待されています。