ハノイ郊外にあるトゥンティン県ビンボン村の文化会館は15年前に建設されましたが、その中に、図書館があります。現在、この図書館はビンボン村のすべての人々にとって馴染み深い住所となっています。毎日、スォンバンフィさんの提唱により1999年に設立されたこの図書館は午後2時半から5時まで開いています。
退職した幹部のフィンさんは「故郷へ読書文化を広げる」という夢を抱え、村の人々に対し、様々な本を提供したり、本棚を造るよう呼びかけました。現在、この図書館には政治、科学技術、文学、法律、児童の5つの分野を紹介する数多くの本があります。特に、ホーチミン主席の生涯と革命事業を描いた本もあります。ビンボン村に住むチャンティガさんは次のように語りました
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「私はこの図書館で、農業に関する本や新聞をよく読みます。特に、共産党機関紙は政治と農業分野での面白い記事を掲載しています。この図書館のおかげで、農民である私は農場の昆虫や畜産に多い疫病の防止方法を学ぶことができます」
ビンボン村の図書館の活動はトゥンティン県内の経済社会発展事業に大きく寄与しています。図書館に本を読みに行く人は大人だけでなく、子供も多いです。老人は各分野の見識に関する本を、若い世代は富を手にする方法や農業での新技術に関する本を、子供たちは学校の見識に関する本を選んで読みます。ビンボン村に住むルォン・キム・チエウさんは次のように語りました
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「我が村の人々にとって、テレビやラジオを聴いたり、見たりするほか、読書文化は極めて重要です。村の指導部は各都市の図書館と連携して、様々な面白い本を提供します。そのほか、村の多くの人々も多くの本を図書館に寄付しました。村の人民各層は図書館が大好きです」
この15年、ビンボン村の図書館に来館する読者の総数は11万5千人で、毎月の読者数はおよそ1千人に達し、その中で青少年の読者の割合は50%で、若い読者の割合は40%を占めています。特に114人のボランティアが図書館の活動に参加しています。引き続き先ほどのルォン・キム・チエウさんのお話をお聞きください。
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「114人のボランティアは4つの班で構成され、毎日、図書館の本を紹介したり、配ったり、ほかのサービスをしたりします。彼らは交代で一生懸命働いています」
一方、ビンボン村に住むルォン・カック・フエンさんは次のように語りました。
(テープ)
「村の図書館は日増しに拡大しています。私はここに来て、世界や国の情勢を理解するだけでなく、農村部の文明的な生活も身につけます」
ビンボン村の図書館はベトナムの新農村作り運動のモデルとなっています。先頃、スウェーデンの国立図書館の代表団はこの図書館を訪れ、ベトナム農村部の読書文化の美しさに驚きました。