ハノイとホーチミン市民のテト

ベトナム国民は伝統的正月テトを楽しんでいます。しかし、テトとはいえ、各地方によって、習慣は多少違います。これはベトナム文化の多様性を作る要素の1つです。今日のこの時間はハノイ市民とホーチミン市民のテトを迎えるための“花遊び”をご紹介します。


ハノイとホーチミン市民のテト - ảnh 1
黄色い梅の花・黄梅と桃の花

テトの2~3週間前から、ナムディン省や、フンイェン省、ハーナム省など近隣各地方の人々はハノイに花を運び、売りました。そのほか、中部フエや、ダラット市など中部と南部の各地方の花と外国から輸入される花もあります。しかし、桃の花は欠かせません。

ハノイ市民、グエン・ドゥク・ビンさんの話です。

(テープ)

「桃の花は春の象徴です。テトの日に桃の花を買わなければなりません。桃の花がなければ、テトになれないね」

桃の花は欠かせませんが、桃の花しかないという意味ではありません。ほかの花や、観賞用植物もたくさんあります。特に、ある人は創意工夫を凝らし、特別な観賞用植物を作り出しました。

ハノイ郊外タインオアイ県カオビェン村に住む農家レ・ドク・ザップさんは、長年の経験のお陰で、5種類から9種類の果物がなる木を開発するようになりました。これらは、金柑や、ザボン、レモンなどです。特に、一本の木に9種類の実がなって、一斉に熟すので珍しい木として大人気なったようです。テトを前にして、ザップさんの果樹園には一本の木に一斉に黄色に完熟したザボン、オレンジ、金柑、ブッシュカン(仏手柑)、レモンなどの実をつけた200本あまりの木があります。

ザップさんは、「これらは10年間の果物栽培経験の結果だ」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「9は縁起のよい数字ですね。一本の木に9種類の実がつくだけでなく、色と味も豊富です。これはテト飾りにとって素晴らしいと思います」

一方、ホーチミン市民にとって、桃の花ではなく、黄色い梅の花・黄梅は欠かせません。テトの2~3週間前から、中部各省の農家はホーチミン市に黄色い梅の花を運び売りました。このため、この数日、ホーチミン市内は梅の花の色に溢れています。

ホーチミン市民のフィン・バン・ミンさんは次のように話しています。

(テープ)

「黄色い梅の花・黄梅がなければテトになれませんね。昔は赤い爆竹がありましたが、現在は梅の話しかしません」

ホーチミン市当局は今年のテトに、第1区のハムギー通りを「花の道」として設けました。今年は山羊年なので、この「花の道は」山羊をモチーフにデザインされました。

ホーチミン市民、チャン・ビェンさんは次のような感想を述べています。

(テープ)

「今年の花の道は素晴らしいですね。サイゴンツーリスト社のスタッフや、職人の器用な手先で、花は素晴らしい作品となっています。市民だけでなく、観光客も好きと信じています」

ベトナム人にとって、春は祭りのシーズンです。そのうち、テトは年中行事の最も重要なものです。これはまた、ベトナム文化の美しさを示すものでもあります。今後も、ベトナム人はその素晴らしい伝統を維持していくことでしょう。

 

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