
サン国家主席とオバマ大統領
2013年に、ベトナムとアメリカは全面的パートナー関係を正式に樹立しました。この出来事は二国間協力に弾みを作り出すだけでなく、アジア太平洋地域と世界の平和、安定、協力と発展に寄与しています。
昨年は、両国の代表団による相互訪問が頻繁に行なわれてきました。ベトナム側のチュオン・タン・サン国家主席、グェン・タン・ズン首相、グェン・スアン・フック副首相はアメリカ公式訪問を行ないました。一方で、アメリカ側の財務長官、厚生長官、通商代表、国家安全保障副顧問、アメリカ太平洋軍指令官、そして、ジョン・ケリー国務長官がベトナムを訪問しました。これらの訪問は政治的信頼の向上に寄与しており、多くの分野における両国の協力強化に寄与しています。
在アメリカベトナム大使館のグェン・コック・クオン大使によりますと、国交正常化以来18年後ベトナムとアメリカは戦争の傷跡を癒し、信頼関係の枠組みを構築してきました。しかし、安定的かつ長期的な協力メカニズムを立てるために、新たな関係の枠組みを設定する必要があります。そこで、両国は2013年にこの枠組みを完成させました。クオン大使は次のように語りました。
(テープ)
「全面的パートナー関係を樹立して以来、良好関係は多くの分野において急速に発展してきました。経済貿易面では、両国は他の10カ国と共にTPP=環太平洋経済連携協定を早期締結させるために、交渉を行なっています。科学技術面では、先日、ケリー国務長官とファム・ビン・ミン外相が「核の平和利用協力協定」に仮調印したことは、民間の核エネルギー分野における両国間の協力の展望を切り開いてきました。」
教育養成面で、現在、アメリカ側はベトナムで大学を創設するためにベトナムと積極的に連携しています。2013年にアメリカへのベトナム人留学生は引き続き増加しました。昨年12月にベトナムを訪問したケリー国務長官は、次のように強調しました。
(テープ)
「教育養成はベトナムとアメリカとの全面的パートナー関係の着実な土台となっています。現在、アメリカで在学中のベトナム人学生の数は1万6千人を越え、他国と比べ最高となっています。フルブライト奨学金事業は両国間の教育協力の成功を示す証です。現在、私たちは、ベトナムにおける大学の設立を進めています。」
他方、ベトナムとアメリカの指導者らは、対話を通じて民主主義、人権、貿易に関る関税と非関税障壁などの問題を解決することで一致しています。
ケリー国務長官は当放送局のインタビューに対し次のように語りました。
(テープ)
「我々両国は共に困難な歴史を分かち合いました。ベトナムを訪れるたびに、強い印象を持ちます。ベトナムはアメリカの重要なパートナーの一つです。私たちは両国のパートナー関係を促進することを公約しました。」
ベトナムとアメリカの全面的パートナー関係は両国間の新たな成果の達成へ向けての基礎となるでしょう。