7日、ロシアのウラジオストクでAPECアジア太平洋経済協力会議のCEOサミットが行なわれました。「課題への対応と可能性の拡大」をテーマにした今回のサミットはAPEC首脳会議の一環として重要な会議となっています。この機に、ベトナムのチュオン・タン・サン国家主席はCEOサミットへメッセージを送りました。
メッセージの中で、サン国家主席は「APECのメンバーは複数の利益と共同責任をともに分かち合っている。それは、アジア太平洋地域における平和、安定、協力及び繁栄の維持へ向けて経済連携を促進すること。世界経済の回復過程においてアジア太平洋地域の牽引役を維持し継続すること。世界経済が様々な不安に直面している背景の中で、加盟諸国の経済回復と発展を補助すること。また、気候変動、エネルギー安全保障、食糧安全保障、自然災害予防対策、資源の枯渇状況、発展格差など地域と世界的試練にともに連携して対応することである」と強調しました。
サン国家主席は「地域と世界が予測できないほど急速に変化している背景に、ベトナムはAPEC加盟諸国とともにそれらの共同責任を担いたい意向にある」と明らかにし、次のように語りました。(テープ)
「ベトナムは、全面的刷新、経済の再構築、及び世界経済への積極的参入という新たな発展戦略時期に入っています。そこで、APECフォーラムを初めとするアジア太平洋地域はベトナムにとって特に重要な意義を持っています。これは経済、対外、安全保障及び発展などの分野におけるベトナムと密接に連携している地域となっています。」
このように語ったサン国家主席は「現在、アジア太平洋地域はベトナムへの外国直接投資額の65%を占め、輸出額の6割、輸入額の8割を占めている」と明らかにし、ベトナムは東アジア地域、APECフォーラム、及びアジア太平洋地域と経済的連携を強化していると強調し、次のように語りました。(テープ)
「ベトナムはアセアン共同体の構築、アセアン経済とパートナーとの連携、ボゴール目標達成へ向けて貿易、投資、サービスの自由化を集中的に実現しています。ベトナムが締結済み、または交渉中の13件のFTA自由貿易協定のうち、11件がアジア太平洋地域にあるパートナーです。ベトナムは他のメンバーとともに、TPP環太平洋戦略的経済連携協定に関する交渉に積極的に参加しています。先頃、ベトナムは韓国とFTA協定に関する交渉をスタートさせました。近日中に、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンとFTA交渉を行なうとしています。」
このように語ったサン国家主席は「これらはベトナムが地域諸国との協力と連携を新たな段階に拡大させ、アジア太平洋地域の活発な発展の維持に寄与する基礎である。ベトナムはマクロ経済の安定化、合理的な経済成長速度の維持、及び経済再構築に努力している。また、ベトナムは公的投資、国営企業、グループ、及び貿易銀行システム、財政組織の再構築に関する方策を積極的に見出すと同時に、汚職との闘い、行政改革の強化を断固として行なっている。」と明らかにしました。
サン国家主席は「ベトナムのドイモイ刷新事業以来この25年に、APEC加盟諸国は常にベトナムと同行している。現在とこれからも、ベトナムは国際共同体からの支援を引き続き受けてゆきたい。ベトナムはベトナムに進出しているAPEC加盟諸国の企業共同体に最も健全で有利な環境を作り出すために全力を挙げる。というのは、成長し繁栄したベトナムは、地域の活性化と繁栄作りに寄与するからである」と強調しました。