既にお伝えしましたように、8日、ハノイで、ベトナムは国の窓口一本化の開始や、それをASEAN=東南アジア諸国連合と繋げる式典を行いました。ベトナムとASEAN加盟6カ国が、公約に基づいて、国の窓口一本化を完成させたことは、重要な節目となっています。
国の窓口一本化は、自動通関システムに沿って、全国規模のサテライト公的サービスという形式で実現される税関手続制度となっています。これに基づき、国の窓口一本化を導入する企業は、税関手続の取り扱い時間を約5分の4短縮できます。特に、行政手続の所要時間は15~30%短縮されるようになります。ASEANの窓口一本化と国の窓口一本化は、輸出入活動に関する行政手続きの簡素化に向けたASEAN加盟諸国にとって重要な一歩となっています。
ベトナムは、公約通り国の窓口一本化を完成
ASEANがASEAN経済共同体作りプロセスの加速で一致を達成してから、ASEAN各国の経済閣僚は優先措置のリストを合意しました。その中にも、通関手続きの改革があります。これまでに、ASEAN地域内では、輸出入所要時間は平均で20日となっています。このことは、コストを増し、経済成長を妨げていると指摘されています。そこで、ASEANの窓口一本化は優先課題の一つなのです。ベトナム商工省・国際協力局のカオ・タイン・ジエップ局長は次のように語っています。
(テープ)
「ASEAN加盟諸国は窓口一本化の実現を加速しています。全ての国は、国の窓口一本化をASEANの窓口一本化と接続できるようにとリ組んでいます。ASEANの窓口一本化は試験的に行なわれていますが、向う1~2年後に、ASEANの共同制度になるよう期待されています。ASEAN加盟諸国の中でも、ベトナムは窓口一本化の実施可能性が最も高い国です。」
ベトナムは、国の窓口一本化を積極的に実現すると共に、ASEANの窓口一本化担当作業グループに主体的に参加してきました。これまでに、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、及びベトナムの7カ国は公約通りに国の窓口一本化を公表しました。また、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ及びベトナムは、2015年12月からASEANの窓口一本化と繋げる用意があると明らかにしました。ASEANのレ・ルオン・ミン事務局長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムがASEANの窓口一本化につなぐことは、他のASEAN加盟国にとって大きな励ましとなっています。これはまた、ベトナムの地域経済への参入における重要な節目ともなります。」
地域経済への参入
年末までに、ベトナムは他のASEAN加盟諸国と共に、12月をめどにASEANの窓口一本化と繋げるため、技術的接続に取り組んでいます。
ベトナムがASEANに加盟してこの20年以来、ASEANはベトナムの最も重要な貿易パートナーの一つと位置づけられています。国の窓口一本化を成功させる事は、貿易活動の円滑化に寄与すると共に、ベトナムの地域経済への参入に繋がることでしょう。