(VOVWORLD) - ASEAN・中国特別首脳会議でファム・ミン・チン首相はベトナムがASEANの責任感ある一員として活躍し、ASEAN・中国の戦略的かつ全面的なパートナーシップの架け橋としての役割を発揮していくことをアピールするとしています。
チン首相 写真提供: Lam Khanh
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22日、中国の習近平国家主席の主宰によりASEAN・中国特別首脳会議がオンライン方式で開幕しました。この会議に出席しているファム・ミン・チン首相はベトナムがASEANの責任感ある一員として活躍し、ASEAN・中国関係を去る10月26日、行われた第24回ASEAN・中国首脳会議で確立された双方の戦略的かつ全面的なパートナーシップに見合うように深化させるため、架け橋としての役割を発揮していくことをアピールするとしています。
1991年に、ASEAN・中国の対話関係が樹立されました。それ以来、双方関係はあらゆる分野で日増しに発展し、双方にも実用的なメリットをもたらしてきました。今回の会議は双方の指導者にとってこの30年間にわたる協力を評価し、今後の協力関係を新たな発展段階に押し上げるための方策を定めるチャンスとなります。
ASEAN・中国関係の30周年
ASEANと中国は対話関係を樹立してからちょうど30年を迎えた去る10月に戦略的かつ全面的なパートナーシップを確立しました。
この30年間、ASEAN・中国関係はあらゆる分野で全面的かつ力強く発展してきました。特に双方の経済協力は大きな成果を収め、双方の商取引額は80倍増となりました。2009年から2021年にかけて中国はASEANの最大の貿易相手であり続けている一方、2020年にASEANは初めて中国の最大の貿易相手となっています。2020年に、新型コロナによる影響にも関わらず、双方の商取引額は5169億ドルに達しました。
また、2020年11月にRCEP=東アジア地域の包括的経済連携協定が締結された後、中国は同協定を早急に批准したASEANのパートナー国の一つとなっています。一方、ASEAN主導のフォーラムやメカニズムで双方は観光、情報技術・通信、科学技術、農業、交通運輸、スマートシティづくりなどの分野で緊密に協力しているとともに、関連の協力合意書を展開しています。
中国は常に地域と世界におけるASEANの役割と地位を重視し、地域構造でのASEANの中核的な役割を支持すると強調しています。新型コロナウイルス感染症をはじめ、世界情勢の予想できない変動により、ASEANと中国は多くの試練と困難に直面していますが、相互支援の精神を掲げ、新型コロナ対応と疫病収束後の回復の推進で協力し合っています。
ASEAN・中国の架け橋としての役割を発揮
これまでベトナムはASEANの積極的なメンバーとしてASEAN加盟諸国、及び中国とともに政治対話を進め、相互信頼・尊重・理解を深め、全面的な協力を強化し、双方関係を近隣諸国間の安定で持続可能な関係の模範にするため、尽力してきました。
ベトナムがASEAN議長国を務めた2020年に、ASEANは「結束と主体的適応」というテーマを掲げ、団結とコンセンサスを強化し、新型コロナ対応に尽力するとともに、パートナー国との協力を効果的に行い、地域の安全保障問題の解決における中核的な役割を確立しました。また、同年11月半ばに行われた第37回ASEAN首脳会議で加盟10カ国と中国を含むパートナー5カ国はRCEPを締結し、人口約23億人とGDPおよそ28兆5千億ドル規模の巨大な市場を作りました。
現在、ベトナムはASEAN諸国とともに、「ASEAN共同体ビジョン2025」に向けて協力を推進しており、国連憲章と国際法に従って中国との互恵協力を拡大し、地域と世界の平和、安定、繁栄への貢献を目指しています。この30年間、ASEANと中国関係、特に18年間にわたる双方の戦略的パートナー関係は多くの目覚しい成果を見せてきました。ベトナムはASEAN諸国と力を合わせ、ASEAN・中国関係を強化し、それぞれの利益と地域の平和、安定、協力、発展に大きく貢献しているといえるでしょう。