ミャンマーのテインセイン大統領の招きに応え、グエン・タン・ズン首相率いる代表団は12日と13日の両日、ミャンマーの首都ネピドで開催されるASEAN=東南アジア諸国連合の第25回首脳会議と関連各会議に臨みます。
この会議は2015年をめどにするASEAN共同体づくりを控えて重要な意味があります。ベトナムはASEANの積極的な加盟国として共同体作りに向け具体的な貢献をするとしています。
第25回ASEAN首脳会議では2015年までのASEAN共同体の構築段取りや2015年以降の方向について討議が行われる他、ASEANと日本、中国、インド、アメリカ、国連との協力、ASEAN+3(ASEANプラス日本、韓国、中国)、東アジアサミット内の協力の強化措置、国際問題が検討されます。
特に、ベトナム東部海域いわゆる南シナ海での安全保障や、航行の自由の確保が主要議題として取り上げられます。また、今回、複数の重要な文書が採択される予定です。
団結で強固な共同体
段取りでは、2015年の最後の日に、ASEAN共同体が誕生します。これはASEANの発展歴史での重要な節目とみられます。これまで、政治・安全保障、経済、及び文化社会を3つの柱とするASEAN共同体づくりを目指す800あまりの案件の中の80%以上が実施されました。
ASEAN共同体作りはASEANの実質的な発展を示しますが、共同体づくり後のビジョンは重要であるとみられます。ASEANの指導者らは2015年以降の共同体発展ビジョンを作成する決意を固めました。また、貧困の割合を半減させ、GDP=国内総生産の伸び率を倍増させ、世界の複雑な状況でのASEANの中核的な役割を確保するという優先課題が挙げられています。
一方で、ASEANは活動の効果向上や協力、連携の強化にも注視しています。今回の会議で、ASEAN事務局をはじめ、各機関の業務能力の向上を目指す様々な措置が提案されるとしています。
ASEANの力と価値の確保に貢献するベトナム
ベトナムは、ASEANに加盟してからこの19年間、ASEANの活動に積極的に貢献し、ASEAN共同体づくりに力を尽くしています。また、加盟諸国と団結し、ASEANの主導的な役割の発揮に取り組むと同時に複雑な問題の解決に際し、国際法の原則を遵守しています。
ASEANの新たな発展段階において、ベトナムは責任感を高め、ASEAN内の協力、連携の強化を目指す様々な構想とアイディアを提案する一方、試練や難題の解決にASEAN加盟諸国と力を合わせ、取り組んでいます。
ASEAN共同体の誕生が近づいている背景の中で、ベトナムはASEANの一員としてASEAN共同体の各目標の具体化にあらゆる手を尽くしている一方、国際社会における地位の向上にも努力しています。