COP17地球温暖化対策を話し合う国連の会議は、日本時間の28日から12月9日にかけて、南アフリカ、ダーバンでおよそ190の国と地域が参加して2週間の日程で開かれています。
今回の会議は、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書の期限が来年末に切れるなか、再来年以降、各国がどのような枠組みで取り組みを進め ることになるかが最大の焦点となります。事前の交渉では、京都議定書の継続を求める途上国と、中国など主要な排出国も参加する新たな枠組みを求める先進国 の対立が解けず、交渉は難航しています。京都議定書の期限が目前に迫り、温暖化対策が後退することへの懸念が高まるなか、新たな枠組み作りに向けて各国が歩み寄ることができるのか交渉の行方が注目されます。
また、原発事故を受けて国のエネルギー計画が見直され、温室効果ガス削減に向けた積極的な国内対策が打ち出せない日本がみずからの主張をどう訴え、各国の理解を得ていくのかも注目されます。
現在の国際ルールにあたるのが、13年前に採択された京都議定書です。
先進国だけに温室効果ガスを減らす数値目標を義務づけ、日本は2008年から2012年までに1990年に比べて6%減らすことを約束しました。しかし、 途上国には削減の義務が課されておらず、経済発展に伴って世界全体の排出量に占める割合が2009年時点で24%と最も高くなった中国も削減の義務を負っ ていません。また、18%と2番目に多いアメリカも議定書の批准を拒否しました。4%の日本や13%のEUなど削減義務のある全ての国の排出量を合わせて も、世界全体の26%に過ぎません。このため日本などは、温室効果ガス削減の実効性がないとして、中国などの新興国やアメリカなど主要な排出国すべてが削 減の義務を負う新たな国際ルールを作るべきだと主張しています。
このような中、カ ナダのテレビは、同国が年末までに京都議定書から離脱する見込みだと報道しました。これに対し同国のケント環境相はコメントを控える一方、京都議定書は 「過去のもの」だと指摘しました。議定書に署名したことは当時の政府による「最も大きなミスの一つ」と述べました。同国は温室効果ガス排出の削減方針を支持するとした上で、中国やインドを含めたすべての国が対象となるべきだと主張しています。
又、29日午前、作業部会での事務レベル交渉が開かれました。意見表明では、先進国に温室効果ガス排出の削減義務を課す京都議定書(2008年か ら~2012年)の延長を求める声が続出しました。新興国・途上国グループは「先進国がリーダーシップを示すべきだ」と述べ、今会議の成果として議定書延 長を目指す姿勢を鮮明にしました。