FTA、ベトナムとEU関係の新たな展望

           
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既にお伝えしましたように、先週末、ベルギーの首都ブリュッセルでベトナムとEU欧州連合とのFTA自由貿易協定に関する、第6回交渉が終了しました。交渉は12の分野別に分けられ行われました。双方の協定によりますと、今回の交渉では、互いに今年9月をめどに交渉を終結させる段取りを決めました。これは、今後におけるベトナムとEUとの協力の新たな展望を切り開く進展であると見なされています。

ベトナムとEUの交渉団団長によりますと、サービス市場、政府購買市場の開放などの問題が残っているものの、今回の交渉では、双方はベトナムとEUの権利を確保するため、合意を達成しました。FTA協定が締結に至るまでには色々な要素に依存していますが、今年中に終結される可能性が高いということです。

ベトナムとEUは2012年8月に、第1回FTA交渉を開始しました。EUのフラン・イェンセンベトナム代表団団長は次のように強調しています。

(テープ)

「重要なことは、双方が、未来における自由貿易地域の構築に関する利益を分かち合ったということです。勿論、交渉過程中に、EUはベトナムが発展途上国であることを理解しており、この要素についても考慮しました。」

FTA交渉の中で、ベトナムはEUにとっては、アセアン東南アジア諸国連合の中で第3位の貿易相手国ですが、EUはベトナムにとって初めての、最大の相手国となっています。FTAの締結は双方にチャンスをもたらします。ベトナムに対してはFTAは関税・非関税障壁の撤廃に繫がっており、輸出の伸びと経済成長の便宜を図るのものです。現在、EU向けのベトナムの輸出製品の42%が関税0%となっております。もし、FTA協定が発効された場合、0%の課税率を享受(きょうじゅ)できる製品の割合は9割に上ります。その一方で、EUはベトナムに対し、市場経済体制の認定を加速するということです。逆に、EUに対しては、FTAはEUの投資家によりオープンな投資環境を与えることを期待されています。

EUのフラン・イェンセンベトナム代表団団長は次のように語りました。

(テープ)

「FTA交渉はベトナムのみならず、ヨーロッパに利益を与えます。双方は互いに良いパートナーであるので、より高い利益をもたらす自由貿易地域へ向かう必要があります。」

2013年、EU欧州連合の経済が、まだ回復していなかったものの、ベトナムとEUとの貿易取引総額は依然として300億ドルを越えました。ベトナムはEUに対し革靴、繊維製品、コーヒー、水産物などを主に輸出していますが、EUからは機械、電気設備、飛行機、自動車、バイク、薬品、鉄鋼などを輸入しています。

在ベルギーベトナム大使館のファム・サン・チャウ大使は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムとEUとの貿易活動は2年間に、連続して24%増となっています。その一方で、EUは技術移転を積極的に行い、ベトナムに対するODA政府開発援助を維持しています。現在、EUの多くの国はODA援助額を減額するか、またはODAを中止するかの可能性がありますが、連合としてのEUのODA援助額は依然として増加しています。それは特別な事です。FTAの締結は、ベトナム製品のヨーロッパ市場への出荷に役に立つのです。」

現在、EUの加盟国は28カ国に上っています。外交政策の中で、EUはベトナムを含むアセアン市場に関心を見せています。特に、2013年以来、EU加盟諸国は、経済危機を抜け出し始め、経済成長を遂げ、雇用創出と失業状況を解決するようになりました。そこで、2014年にこの地域は急速に成長すると期待されています。FTA交渉の早期終結とFTA協定の締結は、向こう数年間におけるベトナムとEUとの貿易投資の成長に有利な条件を作り出すことでしょう。

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