(VOVWORLD) - VOVが選んだ2021年の国内10大ニュースをお伝えします。
1．第13回党大会 成功
2021年の1月にハノイで開催されたベトナム共産党の第13回全国代表大会は、ベトナムが歴史的な成果を収めており、かつてないほどの国力と国際的威信を獲得したと強調しました。また、国の発展に関する目標を取り上げました。具体的にはベトナムは、2025年までに、近代的な工業の発展途上国であり、低中所得を追い越します。2030年までに、近代的な工業を遂げる発展途上国になり、高中位所得国となります。2045年までに、さらに建国100周年に当たり、高所得の先進国となるという目標です。
新型コロナ感染が拡大している中においても2021年5月23日、第15期国会選挙と2021年～2026年期の各レベルの人民評議会選挙が無事に行われました。投票率は99.6％で、過去最高となりました。
新型コロナの第4波はホーチミン市を始め南部各地を襲い、人的にも物的にも大きな被害をもたらしました。新型コロナにより、3万人が死亡し、経済面での被害は346兆ベトナムドン（日本円で170兆円）にのぼると推定されています。
新型コロナに対応するため、ベトナムは史上最大の予防接種を展開しました。2021年末現在、18歳以上の人口のほとんどが2回目の接種を、12歳から18歳までの人のほとんどは1回目の接種を終えました。また、ベトナムは「市中感染ゼロ」戦略から、「柔軟かつ安全な対応・効果的な疫病の抑制」という戦略へとシフトしました。これにより、新型コロナが複雑に推移しているにもかかわらず、ベトナムは疫病を抑制しながら、経済社会活動を再開しました。
ベトナム経済は新型コロナから大打撃を受けたにもかかわらず、プラス成長を維持しました。しかも、輸出入総額は初めて6600億ドルを突破しました。また、新型コロナの影響により、電子商取引とデジタル経済は一段と発展してきました。
これは、政府の運営、企業と国民の努力による成果です。政府は公共投資の強化、新型コロナ被害者への大きな支援パッケージ、柔軟で効果的な財政金融政策などを打ち出し、経済社会回復に全力を尽くしています。
2021年は新型コロナが全世界で複雑に推移していた年ですが、多国間でも二国間でもベトナムの対外活動が活発に行われました。ベトナム共産党のグエン・フ・チョン書記長が多くの国の指導者と電話会談を行ったほか、ベトナムを訪問した各国の指導者らと会見しました。また、グエン・スアン・フック国家主席はロシア、キューバ、カンボジアを公式訪問しました。ファム・ミン・チン首相は、日本、イギリス、フランス、を公式訪問したほか、ASEAN東南アジア諸国連合の第38と第39回首脳会議、 COP26＝国連気候変動枠組条約第26回締約国会議に出席しました。ヴオン・ディン・フエ国会議長は欧州歴訪のほか、韓国とインドを公式訪問しました。
全国文化会議はベトナム民族色豊かで先進的な文化づくりを目指し、その文化の価値を発揮して国の発展事業を加速させるための対策を協議しました。
席上、発言に立ったグエン・フ・チョン党書記長は民族解放事業と国の建設発展事業における文化の役割が常に重視されていると強調し、ベトナム文化の振興・発展は差し迫った課題であると述べました。
2021年10月にハノイで開催された第13期党中央委員会第4回総会は党建設と綱紀粛正を主要議題としました。今総会で、党中央委員会は党建設・綱紀粛正の範囲を党内だけでなく、全政治システムにも拡大することにしました。また、党は党内の政治的思想、道徳、ライフスタイルの衰退、腐敗の予防にとどまることなく、断固として闘い、厳罰に処する方針です。これは党建設に対する国民の信頼に応えるとしています。
実際、汚職防止対策は精力的に進められてきました。2021年に、党中央検査委員会は、汚職事件などに関わったとして12の党組織と、重要なポストを務めた20人の党員を処罰するよう求めました。
これらの事件は医療部門や、海上警察、国境警備部隊、ビンズオン省、カインホア省、ホーチミン市で発生したものです。その中で、ベトア株式会社が製造した新型コロナウイルス検査キットの購入・入札に関する事件は、国民の大きな関心を集めています。
2021年11月6日にハノイでドンダー区カットリンとハドン区を結ぶ鉄道がベトナム初の都市鉄道として開業しました。全長１３キロを最高時速８０キロで運行されるこの鉄道は中国のODA政府開発援助を活用し、２０１１年に着工しましたが、用地収用作業の難航などでたびたび遅れが生じ、運行開始まで約１０年かかりました。また、総工費は約9兆ドン（約450億円）から約18兆ドンに膨らみました。この都市鉄道建設プロジェクトは、ODAを活用するインフラ整備プロジェクトを展開する際の貴重な経験となります。
10．ベトナムサッカー 初のW杯アジア最終予選に進出
サッカーのベトナム代表はカタールワールドカップアジア最終予選に進出しました。これはベトナムサッカーの著しい発展を表わしており、ベトナム代表にとって日本やサウジアラビア、オーストラリアなどアジアの強豪チームとの対戦によりレベルアップのチャンスとなっています。