アセアンの団結

すでにお伝えしましたように、20日、プノンペンで開かれていたアセアン東南アジア諸国連合議長国を務めているカンボジアのホー・ナムホン外相は記者会見をし、アセアン加盟国と中国が領有権を争う南シナ海問題に対する基本原則を明示したアセアン加盟諸国の外相による声明を発表しました。この基本原則は、南シナ海での活動を法的に拘束する行動規範の策定や国際法の尊重など6項目で構成されています。

アセアンの団結 - ảnh 1

現在、南シナ海における平和、安定と航行の安全保障はアセアン加盟諸国だけでなく、世界の多くの国々の関心事となっています。このことを認識したインドネシアのマルティ外相は南シナ海に関するアセアンの声明に対する支持を得るため、東南アジア諸国でシャトル外交を展開しました。

南シナ海の安定と平和的な解決に向けた6つの基本原則を発表したことにより、アセアン外相はDOC南シナ海行動宣言に関する関連各国の宣言の履行、海洋法に関する国際条約を含めた国際法の遵守、自制を継続し、武力行使を行わないなどを改めて強調しました。カンボジアのホー・ナムホン外相は次のように語りました。

(テープ)

「アセアン諸国の外相はアセアン加盟国が1976年に締結した東南アジアにおける友好協力条約、および、2008年のアセアン憲章に合致するこの原則に出された措置の実施を促進するため働きかけています」

ホー・ナムホン外相はこのように語りました。


アセアンの団結 - ảnh 2



9日のアセアン外相会議では、南シナ海問題を巡るカンボジアとフィリピンの対立から共同声明の採択が見送られ、亀裂が深刻化しました。今回の声明は、早期の関係修復をアピールするため、双方が妥協した形となりました。ホー・ナムホン外相は「今回の声明は、外相会議の共同声明の失敗を償うものだ」と語りました。南シナ海の安定と平和的な解決に向けた6項目の基本原則を発表したのはこの件に関するアセアン加盟諸国のコンセンサスを示しています。ベトナムも一国の利益は地域の利益と切り離すことができないことを認識しています。ベトナム外務省のファム・クアン・ビン(Pham Quang Vinh)副大臣は次のように語りました。
(テープ)

「第一は国際法を履行することです。その中には国の独立と主権の尊重、紛争を平和的に解決することがあります。第2はアセアンは東南アジアにおける友好協力条約、DOC、東南アジア非核兵器地帯条約など東南アジア地域の政治、安全保障、協力発展に関するフォーラムと手段を効果的に活用するということです」

ビン副大臣はこのように語りました。

今回のアセアン外相会議で、アセアンが南シナ海の安定と平和的な解決に向けた6つの基本原則を発表したのはアセアンの強みは加盟諸国間の団結にあることを改めて示したと言えるでしょう。

 

 

ご感想

他の情報