アセアン東南アジア諸国連合が樹立されて以来、47年間にわたって政治・安全保障、経済、社会・文化という3つの柱に従う共同体作り過程において様々な成果を収めてきました。中でも、文化はアセアンの持続可能な開発に重要な要素となっています。
これまでに、アセアンの文化共同体はアセアン文化都市、アセアン青年キャンプ、アセアン旧市街ネットなど様々な活動を通して効果的に実現されてきました。人口6億人あまりを擁し、アジアの中心地に位置するアセアンは複数の自然遺産のみならず、多様で豊富な文化遺産が詰まっている地域であると評価されています。
先週末まで、中部フェ市で開かれた第6回アセアン文化芸術担当大臣会議で、レ・ルオン・ミン アセアン事務局長は「ユネスコに認定されている33箇所の世界文化遺産の中の21箇所はアセアン加盟諸国にある。これは、アセアンにとって大きな有利さである。経済面では、アセアン加盟諸国の伝統的文化の独自性と多様性は重要な要素であり、観光部門の発展に寄与し、それぞれ国の経済に利益をもたらしている。」と明らかにしました。
実際、世界的経済危機にもかかわらず、アセアンは依然として観光客を魅了する地域となっています。観光活動は経済社会の発展、雇用創出、飢餓一掃貧困解消などに大きく寄与しています。フィリピン観光事務所担当者のRamonR.Jimenez氏は次のように語りました。
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「アセアン内の諸国は観光部門の発展へ向けて常に緊密に連携し、互いに補助し合っています。これは、観光客を最も魅力するアセアン地域づくりを目指しています。」
しかし、アセアンのそれぞれの国の独自性が全地域の共同発展の効果向上に寄与するために、それぞれの国の国民は自国の文化の価値について深く理解するだけでなく、他国の文化の独自性を把握することも重要だと指摘されています。
そこで、「アセアン共同体の持続可能な開発に対する文化の役割の向上」をテーマにした第6回アセアン文化芸術担当大臣会議では、アセアン内の文化協力プロセスが点検され、文化・芸術の役割が討議された他、「文化はアセアン加盟10カ国の生活に重要な要素である」というメッセージが強調されました。
この会議を通して、アセアンは韓国、日本、中国の対話3カ国と主体的に協力しています。ベトナム文化スポーツ観光省のホアン・トアン・アン大臣は次のように語りました。
(テープ)
「アセアンは常に日本、中国、韓国などの対話国との主体的連携を認識しています。日本に対して、私たちはアジア文化交流に関する新しい文化交流政策の制定を提案しています。また、草の根交流と文化的協力を強化するため、国際交流基金アジアセンターを発足させました。」
加盟諸国の決意と具体的なプロセスにより、アセアンの文化共同体がきっと形成されることでしょう。