アメリカと朝鮮民主主義人民共和国の交渉

アメリカと朝鮮民主主義人民共和国は23日午前、中国の北京に駐在する朝鮮民主主義人民共和国の大使館で、朝鮮民主主義人民共和国の核開発プログラムを巡る直接交渉を開きました。これは国際世論の注目を集めています。

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北京入りしたアメリカのデービース朝鮮担当特別代表

アメリカ側はウラン濃縮活動の即時停止をはじめ、「核放棄に向けた具 体的な行動」を要求する一方、朝鮮民主主義人民共和国はコメなど大規模な食糧支援や、キム・ジョンウン党中央軍事委副委員長の「体制の保証」のため米朝関係改善などを求める見通しで、双方の激しいきが想定されています。

交渉を前に、アメリカのデービース朝鮮民主主義人民共和国担当特別代表は23日朝、北京市内のホテルで記者団に「今日が本番」と述べ、協議に前向きな姿勢を示しました。朝鮮民主主義人民共和国はキム・ケ・グァン第1外務次官が代表を務めます。

米朝高官による直接交渉は2011年10月にジュネーブで開いて以来約4カ月ぶりで、同12月に金正日総書記が死去してからは初めてです。23日の交渉は昼食をで北京のアメリカ大使館に場所を移し続行する予定です。

朝鮮民主主義人民共和国の核開発プログラムを巡る6カ国協議の関係者によりますと、「キム・ジョンウン氏は金正日総書記と同じく対アメリカ関係の改善を探っている」と指摘しています。政治、軍事、経済などで強国になる「強盛国家入り」を内部に誇示するため、4月15日の故金日成(きむいるそん)主席生誕100年に合わせて大規模な配給などをめざしているもようです。

このため、アメリカはウラン濃縮中断の見返(みかえ)りに乳幼児向けの栄養補助食品の援助を提案していますが、朝鮮民主主義人民共和国側はコメなど穀物の大規模支援を強く求める可能性が高いとみられています。

国際世論は「今回の交渉は具体的な成果を収めることが期待できないものの、アメリカと朝鮮民主主義人民共和国との関係の改善の一歩を示すものだ」と評価しています。

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